いつかは探し出さなければと私が心に誓っていた野湯。その温泉は渓流にひっそりと湧いているといいます。
 
イメージ 1
 
頼る当てもなく、孤独な情報収集活動を積み重ねた結果、ここに間違いないという場所をようやく見つけました。
 
イメージ 2
 
坂道を下っていくと、木々の向こうに沢が見えてきました。思わず深呼吸をしたくなる、いいロケーションです。
当然の条件反射として、私は落ち葉を踏みしめながら、沢を目がけて坂を駆け下りていきました。すると・・・
 
イメージ 3
 
おや、これはいったい・・・?沢の本流とは別に、落ち葉の降り積もった地面の上を小さな川が流れています。
この光景を目の当たりにした私に、万感の思いがこみ上げてきました。ようやく胸のつかえが取れたのです。
 
イメージ 4
 
川底の土が鮮やかな緑に変色していますよね。そう、これこそがずっと探し続けていた温泉の川なのでした。
ようやくこの温泉に出会えた喜びは、どんな言葉を並べたとしても上手く表現することができないと思いました。
 
イメージ 5
 
この湯の流れを遡行可能な場所まで追跡して温度を測定してみると、54.5℃とやや高めの値を示しました。
となると、適温に下がる地点まで下流側に移動し、スコップで穴を掘れば、そこで入浴が楽しめそうですよね。
 
イメージ 6
 
しかし、地面はかなり固く締まっており、スコップを使って湯船を作るには相当の時間を要しそうな雰囲気です。
そこで私は持参していたホースを取り出しました。これを使って、たらいに湯を導くことができるでしょうか?
 
イメージ 7
 
まずはホースを川の中の適当な場所に設置し、石で固定します。また、湯の誘導のための石も並べました。
 
イメージ 8
 
そして、ホースの先は、その高さが取水口よりもなるべく低い位置になるように、斜面を上手に利用します。
さあ、果たしてこれで湯は無事にホースを伝って流れてきてくれるでしょうか?緊張の一瞬です。
 
イメージ 9
 
やりました~!どうですか、この勢い。思っていた以上の成果が得られ、私の興奮も簡単にピークに達しました。
 
イメージ 10
 
という訳で、喜び勇んでマイたらいを設置。この時の有頂天振りは、自分でも尋常ではなかったと思いますね。
 
イメージ 11
 
しかも湯の温度は43.5℃と適温!かけ流しで入浴するには持ってこいの絶妙な温度にまで下がっています。
 
イメージ 12
 
湯が溜まるまでの時間、ホースの取水口とたらいとの間をいったい何度行ったり来たりしたことでしょう。
一日千秋の思いとはまさにこのことですね。ちょうど季節は秋だけに、その言葉がとても趣深く感じられました。
 
イメージ 13
 
いよいよたらいが湯でいっぱいになりました。この時点で、私のたらい歴でベストな入浴となる予感がしました。
 
イメージ 14
 
あ~、これは本当に素晴らしいですね。ホースとたらいがあれば他に何もいらない・・・まさにそんな入浴でした。
 
イメージ 15
 
しかも、ホースは持ち上げても全然平気。近くの木にホースを括り付ければ、打たせ湯も楽しめそうですよね。
 
イメージ 16
 
湯に浸かりながら見上げた秋の空はどこまでも高く、そこから降り注ぐ日差しはとても優しく感じられました。
 
イメージ 17
 
通り過ぎていく秋に少々感傷的な気分になりながらも、極上の休日を満喫した私。日本の秋っていいですね・・・