(前編からの続きです)
恐る恐る受付の戸を開けた私でしたが、ご主人からどうぞゆっくりしていってください、と温かく迎えられ一安心。
500円を支払って、いざ浴室へと向かうことに。本当はいろいろとお話を聞こうかとも思いましたが止めました。

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もともとは旅館のこの建物。外観はまるで廃墟同然でも、内部には全盛期の面影が随所に残されていました。

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ご主人の説明によると、浴室は階下にあるそうです。木製の手すりがレトロですが、まさか崩れないですよね。

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玄関から浴室までの動線は、確かに人が日常的に行き来している気配が感じられます。くたびれてはいますが。

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この天井は大丈夫なのでしょうか。きっともう修復するつもりはないのでしょうね。でも、これはまだいい方です。

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こちらはもっと大変なことになっています。こんなことにいちいち反応していたら、日が暮れてしまいそうです。

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せっかくなので館内を探検してみようと思いうろうろしていると、秘密の洞窟のような場所を発見しました。

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これは源泉を溜めておくためのたらいでしょうか。私はできることならここに入ってみたいと思ってしまいました。

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いよいよ浴室に入ります。男湯の暖簾は角がボロボロの状態です。私のドキドキ感はピークに達していました。

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わ~、これは素晴らしい!湯船も床も壁も木製。窓から秋の日がいい感じに差し込み、神々しささえ感じました。

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長方形の浴槽には間仕切りがあり、「日」の字の形をしています。その半分に美しい白い湯が入っていました。

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一方、湯船の手前側は空。ご一緒した常連さんの話では、半分ずつ交互に湯船を使用しているのだそうです。

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カランは1か所のみ。定番のケロリン桶も硫黄成分で白くコーティングされていて、かなり年季が入っていました。

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窓のサッシの鍵の部分は腐食がかなり進んでいます。硫黄泉の宿命とはいえ、よくここまで放置したものです。

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窓を開けてみても、まさに「昭和枯れすすき」の世界。侘しい気持ちになってしまいました。早く温泉に入ろう!

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あ~、これは気持ちいいですねえ。見てくれは悪くても、湯は極上です。廃業してしまうなんてもったいないです。

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湯は適温。でも私としてはもう少し熱い方がいいと思い、湯の追加投入を試みたのですが、なぜか出ません。
源泉の成分が濃いのでパイプが詰まってしまっているのでしょうか。もともと湯量は少ないみたいですけどね。

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結局「珍湯」というのは、湯そのものなのではなく、この建物全体が醸し出す雰囲気のことなのだと思いました・・・