こんな私だって、時には人のために何か役立ちたいと思うことがあります。先日、温泉慈善活動を行いました。

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出動したのは冬の間深い雪に覆われる山間地。車で進んでいくと、道端にお目当ての物体が見えてきました。

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こ、これは!?私が最も心躍る光景がそこにありました。浅めではありますが、コンテナが置いてあったのです。
そして、どこからともなく伸びてくる黒いホースから、温泉らしきものがドバドバ注がれているんですよ。しかも・・・

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ご丁寧に「温泉」と書かれた立派な看板が設置されているではありませんか。(画像は一部加工しております)

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ホースは道の脇の斜面から伸びています。ホースが通っている部分は雪解けが周りよりも早くなっていますね。

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温度を測定してみると、残念ながら20.7℃であり、温泉法の規定温度である25℃には達しませんでした。
ただし、地下水にしては明らかに温度が高いですし、成分からしても温泉に該当する可能性は十分あります。

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コンテナに注がれている源泉は清澄なのですが、コンテナ自体は藻がべっとりと付着して汚れまくっています。
よし、私が今回このコンテナをピカピカに清掃してさしあげましょう。誰かに頼まれた訳でもないのに、です。

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栓を開いて水を抜き、改めてコンテナの内部を眺めると、これは結構グロテスクですねえ。俄然、腕が鳴ります。

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さあ、お掃除グッズの登場です。これらを使い格闘すること約2時間。我ながらよく頑張りました。その成果は・・・

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ジャーン、どうです?実は頑固な汚れを落としきることはできなかったのですが、まずまずの仕上がりですよね。

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予想以上に時間がかかったのには理由があります。作業中に、地元の方がやって来て声をかけられたのです。
「まあまあ、頼んでもいないのに悪いわねえ。助かります。よろしくお願いしますね!」
こう言われてしまった以上、中途半端に投げ出すこともできなくなり、側面も含めて黙々と作業したのでした。

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では、早速源泉を投入しましょう。洗いたてのコンテナバスにホースでフレッシュな湯を投入。もう大興奮です。

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湯の湧出量はかなりのもので、あっという間にコンテナバスが満タンになりました。惚れ惚れとする光景ですね。

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次第に天気が回復し、春の優しい日差しが降り注ぎ始めました。水面が日でキラキラと反射し、眩しかったです。
温度からすると、真夏に入った方が気持ちよさそうな温泉ではあるのですが、もちろん私はためらわずダイブ!

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わ~、これは気持ちいい。わずかに硫化水素臭がし、ツルツルした浴感が楽しめました。白い湯花も舞います。

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目の前にはこんなにものどかな風景が広がります。素朴な土地に素朴な温泉。それはまさに地域の宝ですね。

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もっとも、この道は細いながらも県道。何と路線バスも通行するのです。まあ、あまり気にせず入浴しましたが。
「春になると変な人が出てくるわね」
そんな会話がこの界隈の住民の間で飛び交ったかどうかについては、当然私は知る由もありませんでした・・・