ここ数年来の課題を解決するために、私はとある温泉郷へとやって来ました。夜明けを待って現地に到着です。

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ここは過去の現地調査で完全に見落としていた場所です。この時の胸の高鳴りはハンパではありませんでした。

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「・・・・・・」人間ってこういう時、本当に言葉が出てこなくなるもんですね。しばし呆然と佇む自分がいました。
ずっと探していた温泉の井戸が目の前にある。我に返った私は、これが夢ではなく現実であることを確かめました。

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さて、気を取り直して、まずは現場の状況をしっかり調査しましょう。それにしてもこの井戸の形状は独特ですね。
コンクリート製の角柱の上部に円形の窪みがあり、その中央にあるパイプから源泉がコンコンと自噴しています。

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源泉の温度はジャスト40.0℃でした。これからの季節にはやや物足りないかもしれませんが、全然OKです。
この源泉、現在は未利用で、井戸からボタボタとただ垂れ流されるだけ。そのため周囲がぬかるんでいました。

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では、たらい入浴の準備です。なるべく地面がぬかるんでいない所を選び、井戸に接するようにたらいを置きます。

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そして、今シーズン大活躍の「短いホース」を颯爽と取り出し、井戸中央の源泉パイプにそっと突っ込みます。

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大きく息を吐いた後、ホースに口をつけて勢いよく吸い込めば・・・ほら、ご覧のとおり。サイフォンの原理万歳!

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パイプからは絶えず無数の泡が浮かび上がってきます。PCのスクリーンセーバーのアニメーションのようでした。

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湯は美しい琥珀色を呈します。もうこれだけでもうっとりなのですが、さらに凄いことに、たらいに泡がびっしり。
そして、木材臭とアブラ臭をブレンドしたような、何とも上品な香りがプンプン漂います。これは昇天しそう。

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ようたくたらいが満タンになると、たらいの水面も泡がいっぱい!多くの温泉マニアが絶賛するのもうなずけます。

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その光景があまりにも美しすぎて、私は何だかこの温泉に入るのがもったいないような気さえしてきました。

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いや~、これは間違いなく、これまでのたらい入浴歴でトップ3に入る名湯ですね。非の打ち所がありません。
実はこの源泉、土地・建物とセットで絶賛販売中なんですって。つまり、お金さえあれば、所有者になれるのです。
これを購入して、老後の人生をここでゆっくり過ごせたらどんなにいいことか。まあ、叶うはずもありませんが・・・