3月は全国各地で温泉施設の廃業・休業の嵐が吹き荒れました。この流れはもう止められないのかもしれません。
とても追いかけきれないと諦めていた私でしたが、ある若者に刺激を受け、なるべく訪問してみることにしました。

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やって来たのは長野県上田市郊外の鹿教湯温泉。お恥ずかしい話ですが、この地を訪問するのはこれが初めてです。

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お目当ては国民宿舎鹿月荘です。上田市営の宿泊施設であり、比較的低廉な料金で宿泊できるのが売りでした。

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その鹿月荘ですが、利用者の減少や管理費の増加といった問題を克服できず、閉館に追い込まれてしまいました。

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もっとも、自家源泉という訳ではなく、鹿教湯温泉混合泉を使用しているので、代替施設はあるんですけどね。
でも、この建物自体は復活することはなさそうですから、ここで鹿教湯温泉に入ってみたいと思った次第です。

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建物はさすがに老朽化が否めませんでした。浴室の入口もちょっと暗い雰囲気で、侘しさが募ってしまいそうです。

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なお、男女別の浴室の他に家族風呂もありました。パンフレットによれば、家族風呂はかなり広いとのことです。
ちょっと興味を覚えたのですが、体の不自由な方優先だそうで、しかも一人で入るのはやはりご法度なのかと。

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ということで、一般の男性用浴室へ。レトロな脱衣所には窓がなく、やはり陰気臭さを感じてしまいましたね。

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しかし、浴室に入ってみると、窓が大きくて採光がよく、なかなか明るい空間でした。ちょうど晴天日でしたし。
湯船は2つ。L字型の大浴槽と、I字型(長方形)の小浴槽。この2つが合わさってU字型の湯船になっています。

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源泉は湯口から常時投入されています。循環併用ではありますが、湯の鮮度はなかなかよいと感じました。

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うんうん、なかなかいい湯ではありませんか。単純温泉なので尖った特徴はなく、万人受けする温泉ですね。

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なお私は、大浴槽よりも小浴槽の方が気に入りました。こちらの方がやや熱いということがその理由です。

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そして、湯船のサイズが小振りな割に源泉の投入量が多めなんですよ。だから、鮮度が抜群だったんですよね。

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閉館日間際の訪問ということで混雑を覚悟していましたが、予想に反して閑散としていてちょっと拍子抜け。
おかげでしばらくの間、この浴室を独占することができ、惜別入浴を堪能することができました。さようなら・・・