近くにあるものは意外と気がつきにくい・・・温泉活動をしていても、ふとそんなふうに思うことがあるものです。

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その存在を知りながらも、これまであまり気にしていなかったこの建築物。もちろん、灯台ではありません。

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梯子が付いているということは展望台?いえ、違います。確かにてっぺんまで上ったら、眺めはよさそうですけど。
この建築物への立ち入りは禁止されていますので、梯子を上ることはできないのです。まあ、それはいいのですが・・・

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気になるのは、周囲が水浸しであるということです。しかも、地面が赤茶に染まっていたり、藻が発生していたり。
しかも緩やかではありますが、水には確かに流れがあります。そう、これはただの水溜まりなんかではありません。

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興奮しつつ近づくと・・・あっ!そこには驚くべき光景があったのです。私にはまさに「灯台下暗し」な発見でした。

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え~、激熱な温泉がドバドバと垂れ流されているではありませんか。これは本当に衝撃的で腰が抜けてしまいそう。

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測定すると、湯の温度は何と71.5℃もありました。そう、この謎の塔の正体は、源泉施設だったという訳です。

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となれば、たらいで入らずにはいられませんよね。早速、意気揚々とたらいを持ってきて源泉塔の下に設置しました。
強引にパイプから直接湯を投入することは不可能ではないと思われますが、激熱なのでかけ流しは無理ゲーですね。

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現場のバケツを拝借して湯を汲み、しばらく放置して冷却させる。ここではこの方法がベストだと判断しました。
バケツを撤去してみると、湯の勢いを改めて実感することができました。これは本当にもったいないですよね。

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では、作業を開始します。バケツにこびり付いて固化していた湯の成分が破片となって混入しますがドンマイです。
湯量が豊富なので、ごく短時間で作業は終了。後はしばらく放置して外気にさらし、温度の低下を待つだけです。

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それにしても、こんな垂れ流し温泉があったとはね。やはり地に足をつけた調査は大事なんだと痛感しました。

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そうこうしているうちに、ようやく湯の温度が50℃を下回りました。私にはもう入浴可能な温度です。では・・・

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うわ~、ガツンと熱くて超気持ちいい!無色透明ですが、芒硝泉の特色が感じられ泉質も最高だったのです。
散歩中の人に目撃されてしまったけど、気にせず入浴。しばらく滞在していたら、何とパトカーが接近してきました。
もしや通報されちゃった?・・・と焦ったのですが、パトカーは華麗に素通り。こんなのどかな土地柄、大好きです・・・