有名温泉地でも、なるべくB級感を醸し出している施設に入りたくなってしまう私。先日、瀬波温泉を訪れました。

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やって来たのは「村上市老人福祉センターあかまつ荘」です。瀬波温泉街の外れにあり、観光客はまず来ません。

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道路脇の看板だけではここで温泉に入れるとは思えないのですが、建物の窓には「♨日帰り天然温泉」の張り紙が。
そう、ここは村上市民でなくても、そして老人でなくても温泉に入れるという、知る人ぞ知る穴場的な温泉なんです。

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ただし、老人向け施設ということもあり、入浴可能な時間が午前10時30分から午後3時30分と短いので注意。
料金は、村上市在住の60歳以上の個人は300円。これに該当しない私は400円ですが、それでも格安です。
なお、利用時に住所や氏名を聞かれカードが発行されます。このカードに記載のQRコードで入退館を管理します。

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今どきのシルバー系温泉はハイテクだねえって感心しながら浴室へ向かいました。趣ある暖簾が目を引きます。
建物は昭和の雰囲気が色濃く残っていますが、きれいに管理されており、陰気臭さは一切感じませんでした。

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うわ~、何て素敵な浴室なんでしょう。海側が全面ガラス張りになっています。ここは本当に老人施設なの?

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そして、浴槽の側面もガラス張り。太陽の光が浴槽にふんだんに降り注ぎ、眩しく感じるほど明るい空間でした。

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浴槽の角の湯口からは瀬波温泉の熱い源泉が静かに投入されます。高温なので、量を絞って注がれています。

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湯はわずかに黄色味がかっているように見えます。湯口付近には消しゴムのかすのような湯花が泳いでいました。

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館内に掲示されていた温泉分析書によれば、源泉の温度は94.2℃と激熱。地球のパワーを感じる温度です。
知覚的試験の項目には、「淡黄色透明、ほとんど無臭、微塩味を有する。」と記載されていますが、これには疑問も。
というのも、そもそも瀬波温泉は原油目当てで掘られた温泉でして、微アブラ臭がすることで有名なんです。

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高温なため加水はやむを得ませんが、入浴剤や循環ろ過装置を使用していないのがこの施設の凄いところです。
シルバー系温泉となると、どうしてもレジオネラ菌に敏感になってしまうところが多いのですが、ここは違います。

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窓からは粟島がよく見えます。こんなにも明るく眺望のよいシルバー系温泉は、他にはないかもしれませんね。

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温泉にはきっとアンチエイジングの効果もあるのでしょう。私も将来、元気なお年寄りになれればいいのですが・・・