新潟県在住の私にとって、青森県の南部地方は遠く感じられ、なかなか行くことが難しいエリアになっています。

takara1

その南部地方に位置する六戸町に、ぜひ一度行ってみたいと思っていた温泉があります。今回ようやく叶いました。
まずはこの激渋な外観に、もうすっかり痺れてしまいましたね。令和の今まで残ってくれてありがとうございます。

takara2

この温泉銭湯は「宝温泉」といいます。六戸町の中心部、「道の駅ろくのへ」のすぐ近くの場所にありました。

takara3

早速建物の中に入ってみると、さまざまな物品が雑然と置かれており、早くもカオスの様相を呈していました。

takara4

営業時間は朝6時から夜9時30分までと、なかなか頑張っています。かつてはもっと遅くまでやっていたのかな?

takara5

男湯の引き戸をおそるおそる開いてみると、目の前にはザ・昭和の光景が広がりました。こ、これは凄すぎる!

takara6

番台もいいですねえ。このゴミ屋敷風なところがもうたまりません(←失礼だろ)。店主さんは席を外していました。

takara7

料金は270円です。ここは回数券が充実しているようですね。80枚綴りの回数券なんて聞いたことがありません。
無人なので、どうしたものかと思っていたら、「番台に置いておけばいいんだよ」と地元の男性が教えてくれました。
(なお、帰る時までには店主さんが戻っていらしたので、無事ご挨拶をすることができました。よかったです。)

takara8

脱衣所のアイテムも、もう1つ1つが味わい深くて、B級温泉マニアの私はずっと興奮しっ放しでありました。

takara9

床が少し傾いているというか、所々沈んでいるような気がします。ストーブは年中出したままなのでしょうか。
脱衣棚やロッカーはなく、脱いだ衣服は竹籠に入れて床に置いておくのが慣例のようです。私もそうしました。

takara10

浴室もいい味出していますねえ。タイルの床と壁、赤と青のボタン付きのカランに首振りシャワー・・・もう完璧です。
(先に浴室に入った常連さんに配慮して、浴室全体の写真を撮ることができなかったのは残念でしたけど・・・)

takara11

浴槽は2つに分かれており、向かって左側が深め、右側が浅めになっています。温度は左側の方が熱いようですね。
よく観察すると、湯は左側の浴槽の壁に開いた穴から投入され、左側から右側の浴槽へと流れていく仕組みでした。

takara12

分析表は脱衣所に大きく掲示されています。それによれば、源泉名は宝温泉、泉質はナトリウム塩化物泉でした。
湯の使い方については特に記載はありませんでしたが、循環ろ過装置などあるはずもなく、かけ流しだと思います。

takara13

右側の浴槽に入っていたら、常連さんが「こっちにも入ってみなよ、深くていいんだよ」と声をかけてくれました。
確かに深いし、湯も熱めでこれはなかなかいいじゃんって、左側の浴槽にじっくり浸かって過ごそうと思った私。
ところが、すぐにあることに気がついて震え上がってしまいました。浴槽の底に入れ歯が沈められていたのです・・・