これもまた、冷え込んだ秋の朝にドライブしていた時のことです。道沿いに湯気が立ち上っているのに気づきました。

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写真ではわかりにくいのですが、歩道の側溝のグレーチングから湯気が上り、それがほぼ等間隔に続いています。
有名な温泉地ならともかく、ここは地方のごく普通の住宅地なのです。側溝の流れを確認し、上流へ向かいました。

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すると、見えてきたのはこの物体。そう、もうおなじみの源泉タワーです。隣接する福祉施設につながっています。

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源泉タワーの基部には、このようなヒューム管がありました。石板で蓋をされていますが、源泉井戸だと思われます。

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ヒューム管から伸びる塩ビパイプは、すぐ二手に分かれます。一方は、源泉タワーの上のタンクに向かうようです。

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そして、もう一方は地べたを這い、地中に埋め込まれたコンクリート枡でストンと唐突に終わっているのでした。

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コンクリート桝の蓋の石板は壊れてしまっており、その穴をプラ板で塞いでいるだけなので、確認は容易でした。
間違いありません。温泉がドバドバと捨てられています。「タワーの下には垂れ流しあり」は、もはや定説ですね。

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コンクリート桝に温度計を突っ込んで源泉の温度を測定してみると、42.9℃とまさに適温でした。これは凄い!

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という訳で、当然ながら私はこの温泉に入ってみたくなったので、車からたらいを運んできてセットした次第です。

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そして、失敬してコンクリート桝の蓋を開けさせてもらい、ミニバケツで湯をせっせと汲む作戦を実行しました。

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コツコツと作業をしている間にもどんどん日が高くなっていきます。さあ、準備が整いましたよ。早く入らねば。

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湯は薄く色付きがあるようです。舐めてみると、ほんのり塩味を感じるような気がしました。まずまずの泉質です。

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わ~、適温で気持ちがいいですねえ。これはずっと浸かっていたい。でもね、ご近所の皆様が起き出したようで・・・