以前、SLに乗ってJR只見線を旅した時に、気になった温泉がありました。(詳しくはこちらをご覧ください。)
今度奥会津に行ったら絶対に立ち寄ろうと決めていましたが、ようやくそのチャンスがやってきました。
 
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朝靄のかかった幻想的な只見川。その向こうに見えるのが・・・例の析出物の丘です!かなり目立ちます。
 
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その温泉とは、湯倉温泉共同浴場です。川の脇にそっと佇む素朴な湯小屋。奥に見えるのは源泉井戸です。
 
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中に入ってみると、畳敷きの休憩所の向こうに男女別の脱衣所があります。
外観はこじんまりとした印象ですが、中は意外にも広く感じられました。
こちらの共同浴場も、協力金(100円以上)を支払えば誰でも入浴させていただくことができます。
 
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脱衣所から外を見ると、あの丘が目の前に。川に向かって温泉がザーザー垂れ流されています。
これは大迫力!さあ、いよいよ待望の浴室へ。
 
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お~、これまたなかなか渋くて、いい雰囲気ですね~。
ちなみに脱衣所は男女別でも浴槽は1つ。そう、ここも混浴なのでした。
ご一緒した地元の方の話では、混浴だと知らずに入ってきて、悲鳴を上げる女性もたまにいるのだとか(笑)
 
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ユニークなのはこの掲示。(そもそも「浴槽へのお願い」って表現も、ちょっと?なのですが・・・)
1と2はいいとして、3の「入浴後はお湯を止める事」というのは、どういうことでしょう!?
 
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その答えはこちら。曇ってしまって見づらいのですが、まるで古代遺跡の用水路を思わせる源泉槽です。
ここで湯船に投入する源泉の量を調節するのですが、源泉は激熱!
常に源泉が供給された状態では熱くて入れなくなってしまうので、湯を止めて温度を下げる必要があるのです。
加水をせずに、このようなルールを取っていることは称賛に値します。
 
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湯船に注がれなかった源泉は、こちらの樋を通って、結局は川に捨てられます。もったいないなぁ~
さて、常連さん曰く、「今日はいつもよりも湯が濁っている。これは湯の状態がいい証拠なんだよ」だそうです。
湯の表面には・・・
 
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これは・・・温泉成分ですよね、きっと(・・・と信じる)。確かにこれはなかなか効能のありそうな温泉です。
 
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そして浴室の窓からは、只見川のワイドビューが広がります。
(参考までに、1枚目の写真は、あの橋の真ん中から撮影しました。)
 
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最初は数人の先客がいたのですが、途中から私一人に。
おかげで川を眺めながらの静かな湯浴みを満喫することができました。
 
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休憩所には、美和さんという方が詠んだ短歌が。何かの裏紙に描いたであろう、素朴な文字。
「百円以上入れてね」がなんだかちょっと泣かせますよね・・・