山中にある秘湯を目指し、岩手県の安比高原にやって来ました。岩手の野湯は、これが初挑戦です。

ここがその温泉へと通じる登山道の入り口。数台の車が駐車可能なスペースがあります。
ここまでは車で来ようと思えば来れるのですが、途中かなり路面のコンディションが悪い個所があり、
車の運転に自信のない私は、ゲート手前の空き地に車を乗り捨て、歩いて辿り着きました。

出だしさえ間違わなければ、後は整備された登山道を案内に従って歩くのみ。
(恥ずかしながら告白すると、実は私、その出だしをちょっと間違ってしまいました・・・汗)
分岐点にはきちんと道標が設置されていますので、基本的に迷うことはないと思います。

分岐点の道標の根元に転がっていた看板。それによると、目指す安比温泉まであと約2kmだそうです。
しばらく歩かねばなりませんが、この登山道、所々に美味しい沢水が飲めるポイントがあるのがうれしいです。

途中こんなふうに通行に注意を要する所もあります。また、後半はアップダウンがきつくなってきます。

息が切れかけてきた頃、第二の分岐地点を通過。ここまで来ればゴールは目前のはずです。
なお、ここにも道標があるのですが、安比温泉の看板が真っ二つに折れてしまっていました・・・。

登山道入り口から約1時間。やりました、無事到着です!

おお、これは美しい。塩ビパイプから湯船にコンコンと源泉が注がれていますが、
湯にはまったく濁りがなく、底が透き通ってきれいに見えています。
これは、今日はまだ誰も入っていないとみてよいでしょう。では、早速・・・

あ~、極楽極楽。これまでの疲れも一気に吹き飛んでしまいました。
この温泉、もともとは安比鉱山の探査ボーリングによって湧出したのだとか。
かつて鉱山で働く人々のために存在した湯小屋の跡地を、地元の有志が整備したそうです。感謝ですね。

標高約1,140m付近に湧く野湯だけあって、空が近い!
この日は風が強く、雲がまるで映画のエンドロールのように次々に過ぎ去っていきます。

湯は投入口では46.1℃と高めですが、湯船は適温。のんびり浸かることができます。

他に誰も来ないのをいいことに、長居して何度も出たり入ったりを繰り返すうちに、湯が白濁してきました。
これはこれでまたいい雰囲気ですね。まさに、原生林の中のオアシス。堪能させていただきました。
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