前回紹介した野湯ですが、かなりの歩きを強いられることが分かっていたにもかかわらず、
簡単に諦める訳にはいかなかったのには理由があります。実はもう1つ、とっておきの野湯があるのです。
その野湯へと通じる秘密の通路の入口はかなり分かりにくいそうで、ロストに終わった人も結構いるようです。

ここ・・・?藪がわずかに途切れて、人が踏み分けた形跡がかすかにあります。入ってみましょう。

すると、所々に先人の残したテープが。どうやらここで間違いなさそうです。しかし、猛烈な下り坂!
沢に向かってどんどん下りていくようですが、これは帰りが思いやられるなあ・・・

しばらくすると目の前に噴煙が見えてきました。これにはもう大興奮!
やがて事前情報のとおり沢が現われました。その沢を越えると・・・

ありました~!夢に見ていたあの野湯です。

地中から突き出た塩ビパイプから源泉がドバドバ。これは感動ものですね~

凄いのは湯花がまるで卵とじのように湯船の縁に固まっていて、その上に落ち葉が積もっていること。
なかなか趣のある光景ですよね。

湯は温めの適温。真夏にお勧めの温泉ですね、これは。逸る心を抑えきれず、即入湯!

あ~、これは何とも言えない達成感です。ここまで来てロストは絶対に許されなかっただけに、
無事入湯できて安堵しました。諦めないでよかった・・・(涙)

ここにはかつてポリバスが置かれていたことは有名ですよね。その残骸が湯船の縁に用いられ、
湯が漏れ出すのを防ぐのに一役かっていました。

このように高い位置から源泉が投入されているので、打たせ湯として楽しむこともできますし、
体に着いた泥や湯花を洗い落とすのにも便利。大変居心地がよく、まったりとした時を過ごさせてもらいました。
帰りにはまたあの急坂を戻らねばならないことなど、一瞬どこかに忘れ去って・・・
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