「近郊農業」って聞いたことがありますか?中学校社会の地理的分野で習いますよね。
大都市の近郊では、鮮度の高い野菜や果実、花卉を集約的に栽培する園芸農業が盛んに行われています。
 
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今回、ある都市の近郊で園芸農業を営む生産者を訪問させていただくことができました。
ここでは温室を用いて冬の間も花の生産が行われています。
 
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驚いたのはその広さ。これだけ広大だと暖房費が相当かさむのでは・・・と想像してしまいますよね。
しかし、この温室では、暖房にあるものを有効活用しているそうなのです。そのあるものとは・・・
 
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その答えがこちら。温室の一角にこのようなものが。回り込んでみましょう。
 
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何と、こんな所にお風呂があるではありませんか!これには興奮せずにはいられませんでした。
実を言うと、この温室では天然温泉を暖房の熱源として利用しているのです。
その温泉に入れるユニットバスが温室内に設置してあるなんて、すごく素敵だと思いませんか?
 
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ユニットバスに隣接して源泉井戸とタンクがあり、そのタンクから延びるホースが天井からぶら下がっています。
所有者の方に聞いた話では、温泉との熱交換で温められた水道水を温室内に行き渡らせるのだそうです。
 
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ホースからはやや黄色みがかった源泉がドバドバ出てきます。これはうれしくなりますよね~
浴槽の縁には摘み取られたばかりと思われるピンク色のバラの花が並べられていました。
所有者の方の遊び心だと思うのですが、心憎い演出ですよね。
 
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ホースから出る温泉の温度はジャスト40℃と温めの適温。もう少し熱ければ最高なんだけどな~
源泉温度はもっと高いそうですが、熱交換後なので泉温低下はやむを得ないところです。
もちろん熱交換を行っただけで加水はされていませんから、源泉の風味は損なわれていません。
 
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さて、準備が整いました。入浴を許可してくださった所有者の方に感謝し、ありがたく入らせていただきます。
 
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ザザーッと源泉が豪快に溢れ出すのと同時に、浴槽の縁に並べられたバラの花が水面に浮かび上がりました。
バラの花を浮かべて、温室のバラの花を眺めながらの入浴。これは愉快でしたね~
心の冬に一足早い春が訪れたようで、この時は本当に幸せな気分でした。