かつて長野県の山中に存在したという1軒の鉱泉宿。その現況を確認すべく、調査に乗り出しました。

その宿は、県道から枝分かれする1本道の奥にあったといいます。何だか心細くなってしまう道ですね・・・

道は一応舗装されているのですが、落ち葉が降り積もって自然に返ろうとしているかのようです。
途中、倒木や落石も。私は車を県道との分岐点に置いて歩いて来ましたが、その判断は正しかったようです。

視界が開け、建物が見えてきました。あれがかつての鉱泉宿でしょうか。辺りは静まり返っています。

建物に近づくと、看板が転がっているのを見つけました。間違いありません、ここはかつて旅館だったのです。

建物は荒廃しています。一体、いつ頃まで営業していたのでしょうね。

内部も荒れ果てています。このまま取り壊されることなく、放置され続けるのでしょうか。
しばらく感傷的な気分でいた私ですが、ふと自分のミッションを思い出しました。源泉は健在なのかどうか?

建物の周辺をくまなく探索した結果、ここが怪しいという結論に達しました。笹薮をかき分けてみましょう。

あっ!藪の中から扉が現れました。まるで隠し金庫、あるいは防空壕のような雰囲気が漂っています。
扉にはしっかりと南京錠がかけらていました。この中に源泉井戸があるのかもしれません。

その扉の手前には水溜りができています。手を浸けてみると、地下水にしては温かく感じられました。

やっぱり・・・温度を測定してみたら18.2℃ありました。これは単なる地下水とは思えません。

しかも、よくよく見ると、この地下水は扉から漏れ出しているのではなく、岩の隙間から自然湧出しています。
扉の中に何があるのかは不明ですが、とにかく宿の廃業後も源泉は健在であることが分かりました。

ということで、早速入浴させていただきました。半身浴どころか、“1/5身浴”って感じでしたけど(笑)・・・(続く)
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