以前から課題となっていた青森県の野湯に、今回ようやくチャレンジする機会を得ました。
夏場はとにかくアブの襲来が激しいと聞いていますので、姿を消す時期を見計らっての訪問となりました。

その入口には舗装道路で楽々到達。ここに車を置き、スコップを片手に意気揚々とスタートです。

ただし、これから進んでいこうとする道の先を見ると、今にもクマが出そうな雰囲気がありありです。
ここはクマ除けのベルをしっかり装着することにしました。

どうやら一本道のようだし、迷うこともないだろうと高をくくっていたところ、思わぬ事態が発生。
土砂崩れがあったようで、道が塞がれていました。もっとも、注意すれば前進は可能。慎重に歩みを進めます。

しかし、その先は道が一気に不明瞭に。まさかの展開に少々焦りを覚え始めてしまいました。と、その時・・・

あっ!クマ除け効果も期待して、声に出して叫んでしまいました。これは先人の残した道標に違いありません。
夢中でこの木に駆け寄って、ぐるりと周囲を見渡してみると・・・

ありました~!赤茶けた湯がコンコンと流れ出しています。不安が一掃され、一気に興奮状態に陥りました。

おお、ここが有名なメインの湯船ですね。見た感じ、土砂に埋まりかなり浅いようです。

温度は33.2℃と低めで真夏向き。この日は9月にしては記録的な猛暑でしたので、快適に入れるはずです。

湯船の底からは絶え間なく気泡が湧き立ちます。まさに天然のジャグジー。これは気持ちよさそう♪

なお、湯船から溢れ出した湯は小川となって流れ出し、近くの沢に注ぎ込みます。なかなかいい雰囲気です。

さあ、持参したスコップで工事開始です。しかし、結構大きな石が多く、結局手掘りが中心の作業となりました。

こんなところでいいかな。一刻も早く入りたかったこともあり、ある程度の深さが確保できた時点で作業終了。
なお、湯船の底に沈殿していた温泉成分は流出してしまいました。赤く染まった湯に浸かることは無理ですね。

湯は金気臭がし、泉質は良好。枕にするのにちょうどよい石があり、仰向けになって寝湯を満喫しました。
もし猿がやって来て、ここに全裸で横たわる人間の姿を見たら、果たしてどんなリアクションをするでしょうか・・・
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