青森県のJR五能線・陸奥森田駅の近くに、これまた素晴らしいレトロ温泉があります。
 
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弘南バスの「森田駅通り」バス停前にある「森田温泉」です。到着時にはもうすっかり暗くなってしまいました。
文字の消えかかった、この古めかしい看板が目印。駅の近くとはいえ、周囲はひっそりとしています。
 
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建物は民家と見間違えてしまいそうな雰囲気。渋い外観でB級感に溢れています。これは期待できそうです。
 
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玄関には雪の結晶のような飾りが。季節を先取りして、早くも冬支度を始めたのでしょうか?
 
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視線を建物の内部に移すと、廊下にはクリスマスのリースやらサンタクロースの飾り物まであります。
どうやら季節に関係なく、1年中この状態なのかもしれませんね。
 
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玄関には入館料500円との表記があったのですが、実際には300円で入浴できました。500円というのは、
休憩料込みということのなのでしょうか。でも、休憩所のようなスペースは特に見当たりませんでした。
 
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受付のおばさんは、「狭くて小さいお風呂だけどそれでもいい?」と申し訳なさそうにおっしゃっていました。
確かに建物内は天井も低く感じられ、お世辞でも広いとは言えません。玄関を上がってすぐそこが浴室でした。
 
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脱衣所もかなり窮屈。しかも窓の向こうはすぐ玄関。一応目隠しもありますが、簡単に覗かれてしまいそうです。
 
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お目当ての浴室ですが、確かに狭く感じるものの、レトロでなかなかいい佇まいではありませんか。
俗っぽさは一切なく、素朴な土地柄がそのまま反映されたような空間になっていました。タイルも芸術的です。
 
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源泉はこの塩ビパイプによってドバドバ注がれています。パイプにはなぜか「関係者以外立入禁止」の札が。
一体、どの部分に立ち入ってはいけないというのでしょう?(札の余白には「石にさわるな」とも書かれています)
 
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なお、湯船の脇には小上がりがあります。これはトドになるには持ってこいのスペースと言えますね。
 
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源泉はカランにも用いられていて、栓を開けば凄い勢いでドバドバ出てきます。地元の方の様子を見ていると、
頭や体を洗っている間、ずっと栓を全開にしたままでした。ちょっと湯がもったいないような気がしましたね。
 
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ここの温泉は、津軽地方にしては比較的温めなので、じっくり浸かって長湯を楽しむことができます。
しかも、塩サイダー味で、泡付きもあります。最初は地元の方で混雑していましたが、途中から貸切に。
この日の湯巡りはここが最後でしたので、その後のスケジュールを気にせずのんびり過ごさせてもらいました。
 
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帰り際に、振り返って玄関を眺めてみると、ぼんやりと明かりの灯ったその様子がとてもムーディーでした。
一人旅には慣れている私ですが、この時ばかりは人恋しい気持ちになってしまいました・・・