青森県上北郡東北町にある池之端温泉郷にやって来ました。

温泉郷と呼ぶには寂し過ぎる未舗装の道を進んでいくと、ようやく1軒の温泉宿が姿を現しました。

その温泉宿の名は「らんぷ温泉」。この池之端温泉郷も、温泉郷といいながら宿はこれ1軒しかないんですね。

ここに至るまでに、「らんぷ温泉OPEN」の幟を何度も目にしました。こんなに古ぼけた感じの宿なのに(失礼)、
OPENとはどういうこと?実は、かつて「みつぐ温泉」という名で営業していたのだそうですが平成15年に休業。
それが平成20年に名前を変えて見事復活を遂げたのだそうです。これは喜ばしいですね。

なお、建物内には「カラオケらんぷ」を併設。この場末のスナックのような外観に思わずしびれてしまいました。

中に入ってみると、これまた昭和の香りがプンプン。宿の名称は変わっても、内装は昔のままみたいです。
天井からはランプがぶら下がりなかなか趣がありますが、これもまたB級感を醸し出すのに一役買っています。

大浴場へ向かおうとしたのですが、その脇のスナックの入口につい気を取られてしまいました。というのも、
通路の左側には金屏風、右側には紅白幕。なんともゴージャスにしてほろ苦いアプローチではありませんか。

いよいよ脱衣所に到着。入浴前にトイレを済ませたのですが、そこでちょっとがっかりなことが。
ここではトイレにも温泉水が用いられているとの情報がネット上にあったのですが、やめてしまったみたいです。
さて、温泉を楽しもうと思って浴室に向かおうとした私に、小さなトラップが待ち構えていました。

向かって一番左のサッシに「出入口」の表記があったので、ここを勢いよく開けようとしたのにびくともしません。
おかしいなと思い、何度かトライするもエラー。何のことはない、出入り口は中央のサッシでした。何だそれ!

浴室には誰もおらず貸切。実は営業開始よりも早く着いてしまったのですが、特別に入れてもらえたのでした。

通路の紅白幕は、スナックに出入りする人が曇りガラスの向こうのセクシーなシルエットに興奮しないように、
という配慮のためのようです。暗幕でもいいような気もしますが、紅白幕の方が元気が出てきそうですね。

浴室で面白いと思ったことがもう1つ。それは、床のタイルの上に後付けされたであろうブルーの台地。
出入り口からの段差を解消するのが目的だと思われます。それが新たな段差を生み出しているのはご愛嬌・・・

湯船には熱めの源泉がかけ流しにて投入されています。3枚目の写真の幟に「塩の秘湯」とあるように、
この温泉はナトリウム塩化物泉(弱食塩泉)だそうですが、舐めてもしょっぱさはほとんど感じませんでした。

少し期待が外れた点もありましたが、貸切で湯浴みを楽しめたので満足。いつまでも頑張ってくださいね。
コメント