秋田県を流れる、とある川の畔にやって来ました。
 
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一見、何の変哲もない、ごく普通の川のように見えるかもしれませんが、なかなかどうして凄い川なのです。
 
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川の水が濁っているようですが・・・まさか、生活排水や工業排水のせいで、水質汚濁が深刻化しているの?
いえいえ、ここは人里からは遠く離れています。では、この濁りはいったい何なのか。
 
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実は、川原から熱い温泉がコンコンと湧き出しています。そう、温泉成分に由来する濁りだったのです。
写真では分かりづらいかもしれませんが、湯が湧き出している部分の石がかなり黒ずんでいます。
 
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温度を測定してみると、61.9℃もありました。このままでは熱過ぎて、到底入れそうにはありませんね。
さらに、ここで実に興味深い光景を目の当たりにしました。それはどんな光景かといいますと・・・
 
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川原(写真左側)で湧き出した黒ずんだ湯の流れに対し、上流から真っ白な湯の流れが合流してくるのです。
この白と黒のコントラストが実に見事で、なかなか面白いと思いました。白濁した流れは硫黄泉でしょうね。
 
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白い流れには、こんな卵とじスープのような湯花がいっぱい泳いでいます。その量は、半端ではありません。
 
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そこに、川原から湧き出した源泉の真っ黒な湯花が混入します。黒い湯花はまるで岩のりみたい。
ラーメンに入れたら美味しそうですね・・・(←ウソつけ!)
さて、これだけも興味深い光景であることには間違いなのですが、さらにここにもう1色加わります。
 
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それは赤い流れ!う~ん、こうなってくると、不気味なのか神秘的なのか、よく分からなくなってしまいました。
 
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なお、赤い流れは、厳密には河床の礫が赤く変色しているのであって、流水自体はほぼ無色透明で低温。
ただし、この礫の変色は、間違いなく上流で湧出する温泉に原因があります。
 
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さて、入浴するにはどこがいいかな?適温となる場所を探しました。
 
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結局、黒い湯の湧出ポイント近くの3色合流部で入浴。赤い冷水の侵入が適度で、ちょうどいい湯加減でした。
ただし、かなり浅くて半身浴にも程遠い状態。時間をかけて工事すれば、快適な入浴が可能になるでしょう。
余談ですが、白黒つけるのが苦手な私。グレーゾーンでしなやかに生きるのも、それはそれでいいのかと・・・