絶え間ない時代の変化に抗い、昔ながらの風情を感じさせる温泉が、今もひっそりと生き残っていました。
 
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長い廊下の先にある階段を下りると、踊り場に簡素な脱衣所があります。浴室へはさらに階段を下ります。
 
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扉の向こうには、これまた素晴らしい光景が待っていました。岩盤を掘り込んだような浴室には湯船が2つ。
湯に浸かるにはさらに階段を下りなければなりません。この構造は、温泉好きにはたまらないものがあります。
 
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浴室内から出入り口を見上げた様子です。浴室内の階段はかなり急なので、上り下りには注意を要します。
岩盤の上にコンクリートブロックを積み上げているのですが、もともとは露天風呂だったのだそうです。
 
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浴室内の岩肌にはシダ植物などが生えています。オブジェではなく、もともとここに自生しているのでしょう。
かつては露天風呂だったことを考えれば納得できるのですが、ちょっと不思議な空間ではあります。
 
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まずは、階段直下の湯船に入ってみました。これがかなりの激熱!1分も入っていられませんでした。
 
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階段直下の湯船から溢れた湯は、もう1つのメインの湯船へと流れ込むようになっています。
 
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階段脇のメインの湯船は一回り大きく、一度に5~6人は楽々入れる広さがあります。こちらは長湯ができそう。
 
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あ~、極楽ですね~。やや熱めではありましたが、気持ちよく湯浴みをすることができました。
なお、写真に収めることができなかったのですが、時折湯船の底からプクプクと泡が。そうなんです、
源泉は湯船の底からも供給されているのです。つまり、湯の湧く場所に湯船を作ったということ。素晴らしい!
 
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もともとは露天風呂だった場所に覆いを被せたということですが、大きな窓から光が差し込むので室内は明るく、
陰湿な雰囲気はありません。ただ、窓の位置が高いため、外の風景を楽しむことはできませんでした。
 
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メインの湯船にドボンと入るたび、源泉がザザーッと豪快に溢れ出して、浴室内が大洪水の状態に。贅沢です。
 
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今回お邪魔したこちらの温泉は、今から100年以上も前に建物が作られたとお聞きしました。
湯に浸かって浴室内の様子をじっくり眺めると、その伝統をひしひしと感じます。どうか、いつまでも・・・