前回紹介した小安峡には、もちろんちゃんとした共同浴場もあります。こちらの「小安温泉共同浴場」です。
観光総合案内所のすぐ近くなので、簡単に見つけることができました。古民家風の外観がなかなかいいですね。
雪が自然落下するように急傾斜にしつらえられた屋根の下には、数日前に降った雪が融け残っていました。
営業時間はご覧のとおり。平日は地元の方々の利用を想定した時間設定になっているようですが、
土日祝日は朝からの利用が可能であり、観光客にも配慮がなされている点がありがたいですね。
玄関をくぐると、素朴な土地柄を想起させる置物や掲示物がいくつも目に留まりました。ほのぼのとしますよね。
料金は400円で、東北地方の共同浴場としてはちょっと高いような気がします。なお、1日券(500円)や、
月決め料金(1か月3,500円)、回数券(5回で1,800円)など、多様な料金設定がユニークだと思いました。
この共同浴場は、最近建て替えられたのか、脱衣所も浴室も真新しくてピカピカ。大変清潔な空間です。
木と石をふんだんに使った浴室は、新しいのにどこか懐かしさを感じさせ、なかなかいい佇まいでした。
共同浴場にしては珍しくリンスインシャンプーとボディソープを用意。設備に不満は点は特にないと思いますね。
平屋建てなのですが、屋根が急傾斜なため、浴室の天井は場所によってはかなり高くなっています。
その最も天井の高い位置に湯気抜きがあり、実によくできているな~って感心しました。
また、壁の上半分は板張りで、サッシの内側には格子戸が設けられています。これにはまたまた感心しました。
普段着感覚に溢れた公衆浴場でありながら、旅情たっぷりな雰囲気を醸し出しているんですもの。
もちろん源泉かけ流し。もともと壁の石と同じ色だったはずの湯の投入口が、赤く変色してしまっています。
う~ん、これはたまりませんね。石の湯船は肌触りも気持ちよく、入り心地は抜群です。
湯は湯船の縁から、均一にザザーッと溢れ出しては流れ去ります。
高級旅館の内湯にも匹敵するような、気品のある浴室。おかげで、贅沢なひと時を過ごすことができました。
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