(前編からの続きです)
都会から地方へ向かう下り列車と、その逆の上り列車とでは、同じ車両でも随分雰囲気が異なるものです。
どこがどう違うのかと聞かれれば、上手く説明する自信はありませんけど・・・
 
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大館に到着しました。線路にもホームにも雪が積もっているせいで、夜でも構内が明るく見えます。
弘前駅の発車メロディーは津軽三味線で大変趣があるのですが、この大館も物悲しいメロディーが流れます。
 
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私はと言えば、物思いに耽りつつも“一人居酒屋”を開店し、ちびちびと晩酌を満喫中。これがいいんですよね。
この日のメインの肴は、お正月らしく数の子たっぷりの津軽漬。プリン体なんて気にするもんですか。
 
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鷹ノ巣駅のホームも、まるで白い絨毯を敷き詰めたかのようになっていました。幻想的な光景です。
 
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なお、この日、多くの箇所で洗面所のカランが故障していました。これは夜行列車としては致命的と言えます。
凍結という訳でもなさそうです。やはり老朽化が進行し、ガタがきてしまっているのでしょうか。
手洗用に車掌さんがペットボトルに水を入れ、用意してくださいましたが、翌朝の洗面には足りるでしょうか。
 
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森岳駅に停車しました。静寂が支配していて、列車のモーター音も雪に吸い込まれていくかのようでした。
 
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秋田に到着。ここでは乗務員の交代があるため、定刻より遅れているとはいえ長めに停車します。
 
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そのため多くの乗客がホームに降りてきて、それぞれ思い思いの時間を過ごしていました。
 
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先頭車両の前面には相変わらず雪が付着していて、ヘッドマークを見ることができませんでした。
 
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秋田を出発すると、車内でおしゃべりをする人もいなくなり、静かになりました。いよいよ夜が更けていきます。
車内のデッキにまで雪が積もっているのは、扉の隙間から雪が入り込んでしまうからなのでしょうね。
なお、秋田を出ると海沿いを走行するのですが、強風のため減速を余儀なくされてしまいました。
 
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羽越本線内をゆっくりと走っているうちにすっかり酔いがまわり、いつの間にか眠ってしまっていたようです。
途中、目が覚めて窓の外を見ると、よく見慣れた長岡駅に運転停車中でした。その後、また深い眠りへ・・・
 
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当初は一睡もしないで車窓を眺めながら飲み続けようなんて思ってもいたのですが、あっさり敗北。
まあ、せっかくの寝台列車なのですから、しっかり眠らないともったいないですよね。
車掌さんのおはよう放送で目覚めると、キラキラと眩しい朝日!光るレールが希望の象徴のように見えます。
時計を確かめると、定刻よりも1時間ほど遅れての運行。さあ、いよいよ終点上野に向けてラストスパートです。
 
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上野駅の行き止まり式ホームに到着。12時間以上を要した長い旅が終わりました。
強風のため遅れたとはいえ、無事終点まで運行されて本当によかったです。(冬季は運休も多いので)
 
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夜通し走り続けた「あけぼの82号」は、東北で降った雪をお土産に運んできました。長距離列車の貫禄ですね。
上野駅では朝のラッシュが始まっていました。今日は仕事始めなんですよね・・・(←お前は仕事はどうした?)