福岡県に行ったなら、ぜひとも訪ねてみたいと思っていた激渋温泉があります。
 
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その温泉に向かうために、博多駅から鹿児島本線下りの各駅停車に乗車。2つ目の駅で下車しました。
 
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降り立ったのは福岡市南区にある笹原駅です。原を「ばる」と読むのは、いかにも九州らしいですよね。
この駅から地図を片手にてくてく歩いて、お目当てである「博多温泉元湯」を目指しました。
 
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事前の情報では分かりづらい場所にあるそうですが・・・あっ、どうやらここのようですね。周囲は住宅地。
九州の中心都市の住宅地の真っただ中に、こんな温泉があるなんて。意表を突かれたとはこのことです。
 
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車一台がやっと通るような道を挟んで、このような石碑が建っていました。でも、どこか変だなあ。
石碑には「泉源■博多温泉」と書いてあるのですが、この■の部分に違和感を覚えました。
 
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また、石碑の脇には「昭和四十四年十二月三日掘さく」とあるのですが、それに続く文字が消されています。
見た感じでは、いたずらされたという訳でもなさそうです。何か事情があったのかもしれませんね。
 
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建物前に掲げられた看板に目をやると、あることに気がつきました。「博多温泉元湯」の上にある「奥」の文字が、
ホワイトで消されています。すると、石碑の■の部分にも「奥」と刻まれていたのかな。どうでもいいですけど。
 
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それにしてもこの佇まいは完全に民家です。これはB級温泉ファンにはたまらないものがありますね~
 
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この温泉の営業時間は午後1時から5時までの4時間のみ。遠方からの客にはその短さがネックになります。
 
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玄関への通路の脇がちょうど浴室のようで、中からザーザーと凄い音が聞こえてきます。これは期待できそう。
 
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中に入ると、やはり渋い造り。受付のおばさんは話好きのようで、この温泉についていろいろ教えてくれました。
 
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浴室は男女別なのですが、かつては1つだった入口を無理やり2つに分けたようで、脱衣所はかなりの狭さ。
しかも、女湯への通路の窓が開いていて、女性からのぞかれ放題の状態。これには唖然としてしまいました・・・
 
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湯気が立ち込めていてこんな写真しか取れなかったのですが、浴室も決して広くはありません。
造りは仮設風で、これはやはりマニア受けする温泉だなって思いましたね。
 
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訪問時、先客が2名いたのですが、もうそれだけで窮屈な感じは否めません。空くまで待たせてもらおうと思い、おばさんにその旨を告げたのですが、「こんなのは混んでいるうちに入りませんよ」と一蹴。厳しいっすね・・・
 
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結局、肩身の狭い思いをしながら入浴することになったのでした。それにしても、驚いたのは源泉の投入方法。
源泉は一定間隔で湯船に投入されるようなのですが、投入時の勢いは半端ではありません。
上手く表現できませんが、「発狂」、「暴走」、「のた打ち回る」・・・そんな言葉を思い浮かべてしまいました。
 
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結局、この浴室を独占することはできずに終わったのですが、それだけ人気があるってことがよく分かりました。
受付にも掲示されていましたが、食塩泉で泉質は良好。コップがあったので飲泉もしてみました。美味でした。
 
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入浴後、「よかったら休んでいってね」とおばさんが言うので、2階の休憩室に行ってみました。
やはり昭和の香りがプンプンの、実にレトロな空間でした。結局、長居はしませんでしたけど。
なお、今後、おばさんは入院の予定があるそうで、代わってくれる人がいなければ、しばらく休業するのだとか。
無事退院したら、またこの温泉を続けてくださいね・・・