先日、JR九州の博多~門司港間で、実にユニークな臨時列車が運転されました。何がユニークって、
まず名前が面白いのです。どんな名前かといいますと・・・
 
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「水戸岡鋭治の幸福な臨時列車」!凄いインパクトですよね。「特急かいおう」、「しんぺい」、「いさぶろう」など、
列車名に人名を用いるのはJR九州の得意技なのですが、これは実に大胆なネーミングですね~
(なお、水戸岡鋭治?誰やねん、って思った方は、こちらをご覧ください)
 
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この列車、3両編成で定員は132名。そのうち、100名分の席は団体客用として事前に抜かれています。
つまり発売初日の一般販売枠はたったの32席!指定席券の争奪戦は非常に厳しいことが予想されました。
博多→門司港の往路の指定席券については、発売日は通路側の席を確保するのが精一杯だったのですが、
その後、JRサイバーステーションとJR西日本のe5489を駆使して、窓側席を入手することができました。
なお、列車名が長いので、券面には「水戸岡鋭治幸福列車」と略記されています。
 
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今回の福岡遠征は、例の垂れ流し温泉に入ることが最大の目的だったのですが、この列車も目的の1つ。
名前だけでなく、使用する車両や運行経路もマニア心を大いにくすぐる列車なんですよ。(詳しくは後ほど)
博多駅の電光掲示板では、長い列車名をさらに省略して「水戸岡幸福列車」と表記していました。
となると、英語表記はどうなるんだろう?
 
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「EIJI’S HAPPY TRAIN」って・・・何だか笑えますよね。もうこれだけで少しハッピーな気分になりました。
 
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さあ、いよいよ注目の臨時列車の入線です。ヘッドライトの輝きが、旅立ちのムードを盛り上げてくれます。
 
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この列車、博多から門司港まで全て電化区間を走行するのですが、ディーゼル機関車に牽引されて走ります。
しかも水戸岡氏のデザインした特別のヘッドマークを掲げています。なかなかクラシカルな雰囲気ですよね。
 
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そして、機関車に牽引される3両の客車は、普段は熊本~人吉間の「SL人吉」に使用されているもの。
ご覧のように最後部は展望室になっています。流れ去る景色を“かぶりつき”で満喫できる優れものです。
 
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車内も水戸岡氏のセンスが随所に活かされ、実に気品のある空間になっています。
 
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座席は4人掛けまたは2人掛けのボックス席ですが、ピッチが広く、テーブルもあるので快適に過ごせます。
内装にふんだんに木が使用されるのもJR九州の車両の大きな特徴で、木の温もりに包まれています。
 
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車内には所々にこんな感じでSLの模型が展示されているほか、SLに関する本の読書コーナーもあります。
 
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さらに、中間の2号車にはビュッフェがあり、客室乗務員が飲み物や記念グッズの販売を行います。
全国的に車内販売が縮小傾向にあるなかで、このサービスはやはりうれしいものがあります。
 
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さあ、いよいよ門司港に向けての約2時間の旅の始まりです。まずは後方の展望室で景色を楽しみました。
 
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その後、先頭車に移動。実は先頭車の車端部にも展望室があるのです。こちらは機関車の直後ということで、
その力強い走りを間近に見ることができます。こちらもお勧めです。
 
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この列車は、香椎・福間・赤間・折尾の4駅にしか止まりません。(何と、新幹線停車駅である小倉は通過!)
ただし、特急列車の通過待ちが何回かあります。つまり、停車駅は少なくても、旅自体はのんびりしています。
乗客の多くは、停車時間を利用して、列車の記念撮影を行っていました。
 
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発車の時刻が近づくと、客室乗務員がハンドベルでそれを乗客に知らせてくれます。
ホームに鳴り響くベルの音は、どこか幸せの鐘のようにも聞こえてくるから不思議です・・・(続く)