(前編からの続きです)
前編にも書いたのですが、この列車がユニークな点は、名前・車両のほかにもう1つ、運行経路があります。
実はこの運行経路こそが、列車旅ファンにとってはたまらない魅力なのでした。
 
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列車は最後の停車駅である折尾を発車。いよいよここからがこの列車のハイライトシーンとなります。
心なしか、車内がそわそわし始めたような気がしました。
 
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ガタンゴトン・・・大きな音を立ててポイントを通過。列車が左側のレールに移動を始めました。
本来、小倉・門司港方面に向かう列車は、このまま直進するはずなのですが・・・
 
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何と、この先は、普段貨物列車しか走行しない貨物専用線を進んでいくのです。これは貴重な体験ですね~
 
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貨物専用線といっても、大半の区間は本線に隣接しており、車窓に大きな違いはありません。
しかし、窓を開ければ迫力あるシーンが楽しめます。例えばこんな光景。特急ソニックが右側の線路を疾走。
あっという間に追いついたかと思うと、軽々とこの列車を追い越していきました。
 
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続いてはこちら。同じ方向に走る普通列車との間の線路に、向こうから上り貨物列車がやって来ました。
つまり、貨物列車が、この列車と普通列車に挟まれながらすれ違うというシーン。これも迫力がありました。
(ちなみに右側に見えているのはスペースワールドです)
 
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スペースワールドの先では、本線と貨物線が完全に分離。本線は見えなくなってしまいました。
普段は貨物列車の運転士しか眺めることができない車窓だけに、乗客の興奮はピークに・・・(←自分だけ?)
 
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その後、再び本線と合流。新幹線停車駅である小倉にさしかかりました。もっとも貨物線にはホームはなく、
そのまま通過していきます。乗車のまま小倉を通過するという経験は、なかなかできるものではありません。
 
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そんなこんなでまったく退屈することなく終点の門司港に到着。列車旅ファンにとって確かに幸せな時間でした。
 
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車内では、乗客全員に記念乗車証明書がプレゼントされました。なかなか秀逸なデザインだと思いますね。
 
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門司港は九州の鉄道の発祥の駅として有名です。広々とした構内には、往時の風格が今も息づいています。
 
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また、門司港は行き止まり式の駅。かつて本州に向かう乗客は、ここで連絡船に乗り換えました。
九州の鉄道の起点のシンボル「0哩(ゼロマイル)」の石碑や腕木式信号機が、レトロな列車によく似合います。
 
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門司港の駅舎も実にレトロ。港町の雰囲気によく調和しています。なお、この日は修復工事中でした。
 
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しばらく門司港の町の散策を楽しんだ後、復路も「水戸岡鋭治の幸福な臨時列車」に乗車します。
門司港駅の電光掲示板の表記は「水戸岡鋭治臨時」となっていました。
 
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復路の門司港→博多の指定席券は、幸運なことに発売初日に入手することができました。窓側席です。
復路も往路と同じく貨物線を走行。迫力ある車窓を存分に楽しみました。なお、復路の車内でこんなことが。
 
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乗客全員によるくじ引き大会が開催されたのですが・・・
 
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何と見事に当たり!これにはビックリしてしまいました。無欲の勝利とはこのことです。(←ウソつけ!)
なお、くじ引き大会は往路の車内でも実施されたのですが、往路は撃沈でございました。
 
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プレゼントされたのは水戸岡鋭治氏のイラストによるJR九州オリジナルポストカード2枚。
うれしかったのは間違いありませんが、このカードは販売されているもの。非売品がよかったんですけどね。
まあ、ささやかな出来事ではありましたが、幸せな気分になれました。
 
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博多駅到着後、JR博多シティで開催中の「水戸岡鋭治の幸福な鉄道展」を見物しました。
家族連れが多く、1人でやって来た私は、明らかに場違いな感じでした・・・