私の習性の1つに、側溝を流れる温泉を見つけると、無意識にその流れを追跡してしまう、というのがあります。
 
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さて、またまた側溝を流れる温泉に出会いました。かなりの量の湯が、凄い勢いで流れ去っていきます。
これを見た途端、私は条件反射的に上流に向かって早足で歩き始めました。するとその先に見えてきたのが・・・
 
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うわ~、これは豪快な垂れ流し温泉ですね~。これだけの量の温泉が未利用のまま捨てられているのです。
 
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まだ苔むしておらず新しく見える四角い物体。これを目の当たりにした私は、深いため息をついてしまいました。
感嘆のため息ではありません。悲しみのため息です。いったいどうして悲しい気分になったと思いますか?
実は、かつてここにケーシング管温泉があったのです。マニアの間では有名な存在でした。
 
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ここに入ってしまうマニアが後を絶たず危険なので、業を煮やした所有者が周辺をコンクリートブロックで覆い、
その中にケーシング管を封じ込めてしまったようです。私にはこの物体が墓石に見えてきてしまいました。
もう少し早く訪れていれば、と唇を噛んでももう手遅れです。
 
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源泉の温度は33.8℃と低く、商業利用には加温が必要です。コストの問題で放置されてしまったんでしょうね。
 
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足を滑らせないように注意して側溝の中に入り、塩ビパイプを見上げてみるとこの迫力!元気が出てきました。
ケーシング管に入れなかったのは残念だけど、今のこの状況を楽しもう。そう、それでいいんだ。
 
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という訳で、垂直落下する源泉をパイプの真下で受け止めて入浴。どこか吹っ切れたような気がしました。
 
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やがて、この源泉100%のシャワーに快感を覚えた私。ここ去る時には、清々しい気持ちになっていました。
日々の生活でも、自己肯定感のシャワーをこんなふうに全身で浴びることができたなら、どんなにいいだろう・・・