群馬県のとある温泉地にやって来ました。ここに知る人ぞ知る温泉があるという話を聞いていたからです。
どうやらこれがお目当ての建物のようです。生活道路に面していて、周囲もごく普通の民家のようですが・・・
玄関付近には特にこれといった案内表示はなく、本当にこの中に入ってもいいのか不安になってしまいました。
というのも、この建物はそもそも近隣の住民の方々が集会等を行うことを目的に設けられたものなのです。
恐る恐るドアを開けて中に入ると、受付に料金箱が。「入浴料お一人様三〇〇円」と書かれた看板もあります。
そう、ここでは300円を支払えば誰でも温泉に入ることができるのです。これは意外ですよね。
事前に知らなければ、この建物の中に温泉があるなんて、まず分からないと思います。まさに秘湯です。
受付にはどなたもおられなかったので、料金を箱の中に投入して浴室へ向かうことにしました。
玄関に靴が並べられていたので、浴室には先客がいるようです。浴室へはこの階段を下りていきます。
浴室に向かう途中には図書室がありました。う~ん、この感覚はなかなか新鮮というか、ちょっと不思議ですね。
さて、いよいよ浴室に辿り着きました。手前が男湯、奥が女湯になっています。これはワクワクしますね~
脱衣所に入ると、目に飛び込んできたのがこの掲示。ビビッドでなかなかユニークな字体ですよね。
ここでの入浴時間は午後5時から午後10時まで。外部の者にとってはなかなか利用しづらい時間設定です。
肝心の温泉の利用状況についてはご覧の通り。パーフェクトで非の打ちどころが全くありません。素晴らしい!
わ~、浴室も見事ですねえ。コンクリートの浴槽にタイルの床。一見殺風景ですが、なかなかいい雰囲気です。
午後5時過ぎだと冬場はもう外は真っ暗ですが、夏場なら早い時間に行けば明るい浴室で湯に浸かれますね。
浴室内は清掃が行き届いていて清潔そのもの。利用者のマナーも良好のようでうれしく思いました。
源泉は蛇口から直接湯船に投入されており、常時出しっ放しになっています。つまり源泉かけ流しなんですね。
蛇口の周りには温泉成分が結晶となってびっちり付着。温泉マニアとしては、この光景はポイントが高いです。
湯は無色透明で泉質的にはおとなしく地味な印象ですが、毎日入るならこういう温泉がいいんでしょうね。
窓からは過ぎゆく夏を惜しむかのように鳴くセミの声が浴室内に入り込んでは静かに響き渡ります。
いくつになっても、夏の終わりというのは、どこか感傷的になってしまいますね・・・
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