何人かの先人が達成しているからには、自分もいつか追随しなければならないと思っていた野湯があります。

夏の日の早朝、その作戦を実行するために現地に向かいました。まずは第一関門は突破できたみたいです。
そう、この道路の路肩に車が一台もとまっていないことが作戦実行のための必要条件なのでした。

私は深呼吸をしてその沼を眺めました。やや濁りがあるものの、まるで鏡のように山稜を映し出しています。

この沼から川が流れ出しています。護岸工事が施されているため、都会の用水路のようでやや興ざめですが。

もっとも、道路下を暗渠でくぐり抜けると川は本来の自然の姿になります。この下流では以前“水遊び”しました。
ところでこの沼の奥では沢が流れ込んでいるのですが、その流入量に比べて沼からの流出量が多いようです。

それもそのはず。実はこの沼の底からは強酸性の90℃もの熱湯が湧出しているのです。大地の営みですね。

水深の浅い地点の沼底の様子を目視によって観察していると、あちこちで気泡が立つのが確認できました。

水温を測定すると27.6℃と予想以上に温めでした。これはもちろん測定する場所によって値が違うでしょうね。
温度計を静かに片付けた後、私は周囲をぐるりと見渡して、自分で自分にゴーサインを出しました。今だ!

決して早まった訳ではないのですが、朝っぱらからこんなことしてたら友達が少なくなってしまうでしょうか・・・
コメント