(第6話からの続きです)
おたずねします。せっかく寝台特急トワイライトエクスプレスに乗車したのだから、眠るだなんてもったいない。
それとも、せっかく寝台特急に乗車したのだから、眠らないともったいない。皆さんならどちらですか?

私の場合、これは実に悩ましい問題です。もっとも、ほろ酔い気分で油断してたら眠りこけてしまったのですが。
途中、青函トンネルを走行中に一度か二度目が覚めたような気もしますが、結構熟睡してしまいました。

目覚めた時にはすでに夜が明けていて、北の大地を疾走中でした。窓の向こうには幻想的な朝の大沼が。
通常ダイヤなら冬季は未明の通過となってしまう光景。時刻変更日だからこそ眺めることができたのでした。

深夜の青森で機関車の付け替えと方向転換が行われたのですが、眠っていて全く気が付きませんでした。
早朝の五稜郭に運転停車中に再度機関車の付け替えと方向転換が行われ、札幌に向かって快走しています。
五稜郭から先は非電化区間になるので、JR北海道の青いディーゼル機関車が重連となって牽引します。

ところでJR函館本線は、七飯~大沼~森の区間では数字の8の字を描くように線路が敷かれています。
そして寝台特急トワイライトエクスプレスは、下りと上りで別々のルートを走行するのです。

下りの場合、七飯から大沼までは東側の線路(藤城線)を走行し、大沼から森は西側の本線の線路を走行。
そのため大沼の先で車窓に迫ってくる駒ケ岳は、基本的に進行方向右側によく見えることになります。
私の個室の窓は進行方向右側ですから、駒ケ岳の雄大な眺めをベッドから存分に楽しむことができました。

いかめしで有名な森に到着。運転停車ですからドアは開きません。さて、この先も車窓から目が離せませんよ。

そう、これからしばらくは内浦湾(噴火湾)に沿って走行。進行方向右側の個室でよかったとつくづく思いました。

海から離れた時は、冬枯れの広大な原野がどこまでも広がりました。そのスケールの大きさに圧倒されます。

途中、落部では一両だけの普通列車と交換しました。郷愁を誘うその姿が、どこか微笑ましくも思えました。

列車が長万部を過ぎた頃、私は朝食を取るためにレストランカーへ向かいました。朝食は完全予約制。
前日にスタッフが個室まで希望を聞きに来てくれるのです。予約制だと並ばなくていいので楽でいいですね。

かつては和食・洋食から選べたそうですが、現在は洋食のみの提供。本当は和食が好みなんですけどね。

レストランカーの窓の向こうには青空が広がり始めました。シンプルなのに何と感動的な風景なのでしょうか。

メインプレートが運ばれてきました。上品ですな朝食ですねえ。ちょっと気取ってみたくなってしまいましたよ。

デザートもデリシャス!ごちそうさま。大満足です。さーて、個室に戻って二度寝を楽しむことにしようかな。

列車は洞爺に到着。北海道に入って最初にドアが開くのがこの駅です。でも、下車する人はいないようでした。

サロンカーにはまた多くのお客さんが集まってきていました。本州とは違う風景を思い思いに楽しんでいます。

私がサロンカーにいた時、ちょうど進行方向左側に有珠山と昭和新山が見えてきました。思わず見つめた私。
その姿を眺めているうちに少しずつ寂しさがこみ上げてきました。もう少しでこの旅も終わるのか・・・(続く)
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