(前記事の続編です)
念願だった寝台特急トワイライトエクスプレスへの乗車を果たした私。列車に乗ること自体が旅の目的でした。
時間に余裕があれば北海道観光を楽しみたいところですが、仕事の都合上、残念ながらそれは不可能です。
さて、どうやって新潟へ帰ろうか。合理的なのは航空機なのでしょうが、それではつまらないと思っていました。

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小樽から新日本海フェリーという方法もあるのですが、帰りも列車旅を楽しみたいという思いがありました。
ということは、青森行き急行はまなす→秋田行き特急つがる→新潟行き特急いなほのコースが無難しょうか。
でも、実を言うと、帰りもトワイライトエクスプレスに乗車できたらいいなって密かに思っていたんですよね。
というのも、この日(11月30日)は上り大阪行きの出発時刻が16時12分に変更されるからなのです。

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通常のダイヤでは、上り大阪行き寝台特急トワイライトエクスプレスは14時05分に札幌を出発します。
この場合、新津着は早朝の4時33分。夏場ならまだしも、今の時季では下車するには早過ぎる時刻ですよね。
しかし、時刻変更ダイヤの場合、新津着は8時25分。ちょうどいいんですよ。う~ん、これで帰りたいなあ。
(ちなみに上の写真は、以前札幌に行った際にたまたま撮影したものです)

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そこで上り寝台券の入手を試みましたが、残念なことにそれは叶いませんでした。直前まで粘ったのですが。
下り札幌行きに比べて上り大阪行きはまだ寝台券が取りやすいと言われていますが、この日は特別ダイヤ。
16時12分に札幌を出発して大阪には翌日16時53分に到着するという、24時間越えのダイヤなのです。
この貴重な機会を逃すまいと、多くの鉄道ファンが寝台券をめぐって激しい争奪戦を繰り広げていたのでした。
もし、私も入手できていたら、新津で降りるのはもったいないので、終点大阪まで乗ったと思います。(←はあ?)

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しかも、第7話に書きましたが、トワイライトエクスプレスは下りと上りでは一部(七飯~森)で経路が異なります。
よって実走行距離も下りと上りでは異なるのです。下りは1495.7kmであるのに対し、上りは1508.5km!
つまり真の日本最長距離列車は私の乗った下りではなく、上りのトワイライトエクスプレスということになります。
上りの場合、下りでは体験できないJR北陸本線の鳩原ループ線を走行するというのも大変魅力的です。
(ループ線についてはこちらのサイトを参照してみてください)

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廃止まで残された時間はあとわずかですが、何としても上りにも乗車したいという思いがいっそう募りました。
しかも、今回の下りの乗車では、強風による経路変更で列車から琵琶湖を眺めることもできませんでしたしね。
お金はかかりますが、これは近いうちにきっと実現させたいと思っています。(←一般の方には理解不能?)

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という訳で、今回は上りトワイライトエクスプレスを札幌駅のホームで見送ったのですが、心は晴れやかでした。
それはなぜでしょう?私は札幌駅構内の、指定席券売機が設置されている場所に向かいました。

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まずは下調べを行います。この券売機で最も安いであろうきっぷを試しに購入してみたいと思います。

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指定席券売機ではありますが、乗車券のみの購入も可能です。琴似までの子どもの乗車券が100円でした。
発券されたきっぷを見て私は心の中でガッツポーズ!感熱紙ではなく、インクリボン使用の熱転写式です。
でも、熱転写式の指定席券売機はJR東日本の駅にもまだまだ残っていますし、そう珍しくもないのでは?

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いや、琴似までの乗車券はあくまできっぷの状態を確かめるためのもの。本命のきっぷではありません。
実は今回、JR北海道予約サービスを利用して、ある列車のきっぷを予約しておいたのです。その列車とは・・・

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上野行きの寝台特急北斗星です。しかも、見てください。4室しかない、A寝台個室ロイヤルの寝台券です!
入手が極めて困難なロイヤルの寝台券をゲットできたんですよ。これには自分でも仰天してしまいました。
もっとも、北斗星ロイヤルの寝台券入手法を自分なりにじっくり研究した上での成功だったんですけどね。
これをみどりの窓口で受け取ると感熱紙タイプのきっぷになるのですが、券売機で受け取るというのがミソ。

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往路で使用したトワイライトエクスプレスの寝台券(みどりの窓口で購入)と比較すると、その違いは一目瞭然。
感熱紙のきっぷは印字状態が悪く、文字もかすれ気味です。紙自体もすぐに変色してしまいそうですよね。
一方、熱転写式のきっぷは印字も鮮明。耐久性があり、長期の保存に向いているんですよ。
寝台券を熱転写式で入手するというのは、JR東日本エリアではもう不可能。これは貴重な一枚になりました。

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なお、JR北海道の予約サービスでは寝台券と同時に乗車券も購入することが原則となっています。
札幌市内から東京都区内までは18,440円。これは札幌-大阪間の運賃(16,630円)を大きく上回ります。
北斗星は途中、JR線ではない青い森鉄道・IGRいわて銀河鉄道を走行するため、その分高くなるのです。

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もうご存知だと思いますが、北斗星も来年3月のダイヤ改正で定期運行を終了することになりました。
今後はトワイライトエクスプレスと同様、寝台券の入手がますます難しくなることは間違いありませんね。
ということで、次回記事より、寝台特急北斗星・ロイヤルの旅シリーズをお送りしたいと思います・・・

【追記】
今回北斗星の寝台券の予約に利用したサービスが先日突如終了してしまいました。便利だったのに残念です。
詳しくはJR北海道からのお知らせをご覧ください。