(赤編からの続きです)
福島県の土湯峠温泉郷の1つ、赤湯温泉の好山荘は、赤い温泉だけでなく白い温泉も楽しめるのが特徴です。
その白い湯に浸かることができる露天風呂は、敷地内の母屋から少し離れた所にあります。行ってみましょう。
一応目隠しはあるものの、こちらの露天風呂はかなりオープンな雰囲気。女性は勇気が必要かもしれません。
板塀の向こうに見える青と白の物体は一体何だと思いますか?温泉マニアの間では有名な存在なんですよ。
ここから見た感じだと、巨大な飲み薬のカプセルのようにも見えますよね。私はワクワクしてきてしまいました。
露天風呂は混浴ではなく男女別です。その入口で私はふと立ち止まりました。「ロブ女」って何のことだろう・・・
歴史好き女子は「レキ女」、理系女子は「リケ女」と言いますよね。となると、これは露天風呂好き女子の略!?
いや、これは単に「女ブロ」を右から左に書いたようです。では、2行目の「ロ人」はどう解釈したらいいのかな。
どうやらこちらは普通に左から右へ「入口」と書きたかったのを、「人口」と誤記してしまったみたいですね(笑)
もう入口の看板だけで抱腹絶倒しそうな感じだったのですが、さらに大きなインパクトを与えるのがこの物体。
何と巨大なタンクを横に倒した特製脱衣所なのです。扉が取り付けられたその外観はまるでUFOみたいです。
あるいは潜水艦にも見えなくもありません。タンクをこんなふうに再利用しようという発想にはもう脱帽でしたね。
なお、青は男性用・白は女性用で背中合わせになっています。飲み薬のカプセルに見えたのはそのためです。
正直に告白すると私は狭い所が苦手。つまり閉所恐怖症なのですが、この“珍品”を体験してみたくなりました。
私は恐る恐る脱衣所の中へ。床にはすのこが置いてあり、狭いながらも水平な場所が一応確保されています。
鋼鉄製のタンクなので、近くで火山が噴火した場合には、シェルターとして大活躍しそうな雰囲気ではあります。
天井には裸電球が1つ無造作に吊り下げられていました。きちんと点灯するのかどうかは分かりませんけど。
タンクの中に入って、入口の扉を振り返って見た時、あることに気づいた私は恐怖におののいてしまいました。
扉の鍵は外側だけからかかるようになっているのです。つまり、もしも閉じ込められたら脱出不可能ということ!
あの裸電球が点かなかったら中は真っ暗。大声で叫んでみても、おそらく母屋にいる人には聞こえません。
もし力を振り絞ってタンクを横に転がすことができたなら、その勢いで留め金が外れる可能性もあるのですが・・・
私は名物の脱衣所を使用するのをやめ、外のベンチの所で着替えることにしたのでした。さあ、露天風呂へ。
なるほど内湯の赤色とは全く違う、白色の湯が張られているではありませんか。正確には灰白色でしょうか。
源泉は鉄管からドバドバと注がれます。一定の周期でリズムの強弱があるので、見ていて楽しくなりました。
炭酸鉄泉の赤湯と硫黄泉の白湯を両方楽しむことができ、ツッコミどころも満載の激渋な一軒宿の好山荘。
山間というロケーションも素晴らしく、もうすっかり気に入ってしまいました。いつか泊ってみなくては・・・
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