(前編からの続きです)
大晦日だからでしょうか。この日が最終営業日であるにもかかわらず、たから温泉館内は閑散としていました。

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空いていて何よりだったのですが、休業を惜しむ人々で混雑することを予想していただけに拍子抜けしました。

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脱衣所の一画に謎の装置を見つけました。これは手湯、あるいは飲泉所として使われていたものでしょうか。
(写真撮影のために片付けましたが、ここには灰皿が無造作に置かれていて、事実上喫煙所になっていました)

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しかし、掲示してあった分析書によると、源泉は強塩味だそうですので、飲泉所の可能性は低いと思いました。
だとすると、単なるオブジェとして源泉が鉄管から垂れ流されていただけなのかもしれませんね。

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それにしても、脱衣所もなかなかのB級感を醸し出していますねえ。このロッカーなんて傑作だと思いませんか。
ボールを投げつけて扉を外すストラックアウトを楽しんだ客がいたのかな?ビンゴカードのようでもありますし。
全体として脱衣所はかなり鄙びた雰囲気に包まれており、そんなところも新潟県の西方の湯によく似ています。

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おお、浴室はなかなかいい雰囲気ですね。ガラス張りで明るく、窓の向こうに石庭風の露天風呂が見えます。

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ただし、残念ながら露天風呂には湯が投入されていませんでした。冬季は露天風呂を使用しないようですね。
そういえば、浴室・露天風呂・脱衣所のレイアウトも、冬季に露天風呂を使用しない点も西方の湯に似ています。

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露天風呂に入れないのは残念ですが、この湯船を独占できるのですから、私としてはそれで大満足です。
分析書には無色澄明とありますが、こうやって眺めると、湯は薄らと緑色を示しているような気もしますよね。
なかなか美しい光景でした。これでアブラ臭でもしてくれれば、もうパーフェクトなんだけどなあ。

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源泉はこちらの湯口から投入されています。循環されている様子はありません。源泉掛け流しだと思います。

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浴槽の縁からは湯がザーザーと流れ出します。そのため湯の表面には汚れが浮かんでおらず、爽快でした。

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源泉を手ですくって飲んでみたのですが、これが目の覚めるような強烈なしょっぱさ!うがい薬のようでした。

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なお、源泉は湯口の脇のパイプからも湯船に直接投入されていました。こちらの湯は激熱になっています。
これはあくまで私の推測に過ぎませんが、冬季のみ加温された源泉の投入を行っているのかもしれません。

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こんなに濃厚な温泉にもう入れなくなるなんて。体の表面だけでなく、心までヒリヒリするような気がしました・・・