(前編からの続きです)
今月いっぱいで廃業してしまう東京都大田区の六郷温泉。これからは惜別入浴の訪問客が増えることでしょう。

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浴室はごく普通の銭湯の造りです。洗い場の奥に逆L字型浴槽があり、いくつかの湯船に区切られていました。

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おや、この装置は何だろう?これは今まで見たことがありません。つかまるための棒ということなのでしょうか。

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何と、「肩打たせ」の装置だそうです。打たせ湯にしてはかなり低い位置にあるのがちょっと面白いと思いました。
しかし、ボタンを探してみるも見つからず、どうやったら湯が出てくるのかが不明でした。故障しているのかな?

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冷鉱泉なので当然加温が必要です。熱めに加温された源泉が、小さな檻のような投入口から注がれています。

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湯船に体を沈めると、手足は見えなくなります。これぞ黒湯!近くに住んでいたら、毎日でも入りたくなりますね。

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大田区には実に45軒もの銭湯があり、そのうち17軒で天然温泉を楽しむことができます。これは驚きです。
他にも3軒の温泉施設がありますから、六郷温泉がなくなったとしても大きな影響はないのかもしれません。
でもね、昭和の雰囲気を今に伝える銭湯が消えていくのは、昭和生まれの私としてはやはり寂しいのですよ。

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ところで、今回私が一番気に入った湯船はこちらです。気泡発生装置はなく、水面が鏡のようにきれいでした。

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この湯船には冷鉱泉がそのままの状態で注がれているのです。つまり、源泉水100%の水風呂ということです。

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源泉は骨董品級の蛇口からドバドバと注がれます。開栓したまま放置すれば、ぜいたくなかけ流しになります。

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源泉をケロリン桶に汲んでみました。美しい黒湯なのですが、黄色い桶だとよく分からなくなってしまいますね。

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水風呂の隣には、追加料金なしで利用できるサウナがあります。サウナ→水風呂のループが楽しめそうです。

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水風呂の水温は約23℃と表示されていました。真夏ならまだしも、冬の今はちょっとした修行になりそうですね。

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つ、冷た!しかし、しばらくすれば慣れました。東京の黒湯をありのままの状態で満喫。もうたまりませんよね。
これからは大田区の他の温泉銭湯も巡ってみたいと思いました。六郷温泉へ、皆さんもぜひお急ぎください!