(第6話からの続きです)
これはあくまで私の個人的な考えなのですが、青森は日本で一番夜行列車が似合う駅なのではないでしょうか。

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長い跨線橋から窓の外を見下ろすと、青森湾に向かって伸びるホームでスタンバイしている夜汽車がいる。
この風情ある光景自体が、もはや“日本鉄道文化遺産”と言ってもいいくらいの価値あるものだと思うのです。

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最後の旅立ちの時を待つ急行はまなす号。北の大地へ向かうという高揚感が、旅情をいっそう駆り立てます。

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しかも、通常だと機関車は1両なのですが、ラストランとなるこの日は2両。重連だとやはり迫力がありますね。

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老朽化は否めませんが、やはりこの青い車体は美しいです。最新鋭の車両にはないオーラが感じられますね。

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はまなすの出る3番線ホームは凄い人出になっています。これはもうお祭り騒ぎと言ってもいいかもしれません。

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ホームでは最終はまなすの出発式が行われるようです。報道陣がその一角を陣取り、熱気に包まれています。

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乗客も気合が入っています。列車のラストランに自作のオブジェを持ち込む人は多いのですが、これは凄い!
電光のヘッドマークとメッセージボード・・・実によく出来ていますねえ。電源は一体どうなっているのでしょうか。

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この日のはまなすはラストラン需要を見据えて増結体制。寝台車3両、指定席車8両の計11両という布陣です。
なお、混乱を避けるためでしょうか、自由席の設定がありません。つまり、全車指定席という特別列車なのです。

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通常に比べて編成が長いため、後方の車両がホームの奥までずっと続いています。貫禄ある光景ですよね。

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最後尾の車両が、かつての青函連絡船の桟橋入口階段付近にまで到達しています。これは貴重ですねえ。
だって、現在青森駅に出入りする列車はどれも短い編成ばかりで、長いホームを持て余していますからね。

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スペース不足で、列車後方からはこんな写真しか取れませんでした。デッキにはもう場所取りをしている人が。

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一方、先頭の機関車付近も凄い人だかりでなかなか上手く身動きが取れません。ようやくこんな写真をパチリ。
ところで、私がこの日青森駅にやって来たのは、急行はまなすのラストランを見送るためだと思いましたか?

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私が見送るだけで満足することがあるでしょうか。もちろんそんなはずはないのです。さあ、乗りますよ・・・(続く)