冬のある日、時間ができたので、ふと思い立ち会津方面へ日帰りのドライブに出かけました。目的は温泉です。
向かったのは芦ノ牧温泉。新潟市から那須・塩原方面に行く際の経路上にありますが、いつも素通りでした。
手前にはこのような看板が。コンビニエンスストアで温泉に入ることができるのだろうかって思ってしまいますね。
到着しました。芦ノ牧おみやげセンターです。セブンイレブンは道の向かい側にあります。経営が一緒なのかな。
まるで昭和時代にタイムスリップしたかのような外観。もう惚れ惚れしてしまいました。本当に素晴らしいですね。
一般の人々にとっては、わざわざ遠方から訪れるような温泉ではないのでしょうが、私にとっては目的地でした。
入口には「お風呂だけ入れます」の看板が。何か土産を買わなくても大丈夫ですよ、ということで安心できます。
初訪問なのに懐かしさ全開。使用されているアイテムの1つ1つが、昭和生まれの私の胸にググッと迫ります。
また、手湯として玄関脇に源泉が垂れ流されていました。しゃがまないと使えませんが、良心的だと思いますね。
分析表は手書き。日付の年号は昭和38年となっており、もはやこれは骨董品級の域に達していると言えます。
なお、冒頭に「一、番号 国民宿舎あいづ荘」との記述があります。その昔、ここは国民宿舎だったのでしょうか。
建物内部も味わい深い空間になっています。男湯は、暖簾がはためけば脱衣所が丸見えという大らかさです。
ロッカーは、1・6・7・12・13番が欠番。この謎解きも楽しそう。芦ノ牧オートスナックの椅子が泣かせますよね。
浴室のドアの脇のガラスは何とも毒々しいオレンジ色。オートスナックの椅子の色と調和していると言えますね。
お~、浴室も期待通りではありませんか。壁も床も浴槽も全てタイル。青みがかった浴槽がどこか神秘的です。
長方形をした浴槽の中央に仕切り壁があり、向かって左側が「あつい湯」、右側が「ぬるい湯」になっています。
源泉はこの郵便受けのような木箱からコンコンと投入されています。無色透明ですが、鮮度は抜群と言えます。
当然私は「あつい湯」をチョイス。じっくり肩まで浸かれば、体の内部までジンジンと熱が伝わって大満足でした。
また、露天風呂もあります。確かに空を仰ぐことができますが、周囲を壁に囲まれており、眺望は楽しめません。
でも湯船はこれまたレトロ。タイルの色のせいでしょうか、やはり神秘的な雰囲気を醸し出していると思いました。
この露天風呂の湯船には内湯のオーバーフローが流れ込むようです。源泉も注がれているみたいでしたけど。
湯船の脇には「会津金山町産の鉄石」を展示。重いです、という注意書きは、持ち上げてごらん、という煽り?
閑散としていたおかげで、終始のんびり湯浴みを楽しめました。どうか、いつまでも昭和を伝えてくださいね・・・
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