これまで鳴子方面に行く際、単に通過利用するだけだった国道287号。実はなかなか侮れない温泉街道です。
西村山郡大江町にある道の駅「おおえ」の隣接地にも素晴らしい温泉施設がありました。舟唄温泉柏陵荘です。
こちらの施設は大江町の老人福祉センターという位置付けです。つまりシルバー系温泉ということになります。
利用に際して特に制限はなく、誰でも利用できるのがありがたいですね。入浴料は何と200円という安さです。
老人福祉センターの枕詞に違わず、館内は地元の高齢者で混雑。売店も明らかに高齢者向けの品揃えです。
実はすぐ近くに同じ源泉を使用する別の温泉施設があり、若者や町外からの観光客はそちらへ行くようですね。館内には独特のシルバー臭が漂っています。その発生源は、皆さんが体に付けている湿布でしょうかね(笑)
さて、浴室の前に到着しました。「当温泉は高濃度温泉の為飲酒後の入浴はお控えください」との注意書きが。
そう、こちらの施設で利用されている温泉は、相当濃厚な源泉らしいのです。これは期待が高まりますねえ。
しかも、「加水なし・加温なし・すべてかけ流し(放流式)・入浴剤、消毒剤の使用なし」とパーフェクトであります。
ちょっと笑えたのが浴室の入口です。まるで調理場への入口みたいなんですよ。ゴム長靴があったからかな?
まずは内風呂から。木材とタイルが組み合わされ、なかなか趣のある湯船だと思いました。いい感じですよね。
湯口からは強めの硫黄臭を放つピュアな源泉がコンコンと注がれます。これは恐るべきシルバー系温泉です。
だって、シルバー系温泉はレジオネラ菌による感染を恐れて塩素系薬剤を大量投入するのが通例ですからね。
殺菌効果のある硫黄泉を100%かけ流しにしているからこそなのでしょう。他ではなかなか考えられません。
いや~、たったの200円でこんなにも濃厚な硫黄泉を楽しめるとは。近くに住んでいたら頻繁に通うでしょうね。
さらに素晴らしいことに露天風呂もあるのです。こちらは岩風呂でなかなか野趣に富んだ造りになっています。
湯の色が青白く、神秘的な雰囲気を放っています。この写真を見る限り、温泉旅館の風呂と遜色ありません。
もちろん露天風呂も源泉かけ流し。投入量はそれほど多くはありませんが、湯船の湯の鮮度はすこぶる良好。
また、塀の向こうには、道路越しに最上川が見えます。絶景とは言えませんが、眺望もなかなかなんですよ。
シルバー系温泉にしてこのハイレベル。濃厚な源泉にノックダウンしてしまいそうでした。恐るべし山形県・・・
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