寄る年波には勝てない・・・最近とんと物忘れが多くなり、そう思うことがしばしば。潔く認めなくてはなりません。

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さて、先日宮城に出かけた際、こんな温泉に立ち寄りました。「不忘の湯」です。知名度は低いかもしれません。

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この温泉は南蔵王高原の別荘分譲地の一画にあります。看板に従って進んでいくと、開拓地らしい雰囲気が。

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こちらが温泉の管理事務所です。簡素な佇まいがなかなかいいですよね。訪問時はひっそりとしていました。

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入浴料は400円。かつては300円だったようです。「12月1日とより」というのは今年の12月ではありません。
ところでこの掲示ですが、よく読むと、日本語がちょっと変ですよね。「値上がりさせて頂きます」の部分です。

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事務所の前には休憩所が。失礼ですが、大変簡素な休憩所で、私にはこの廃れた感じがたまりませんでした。

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さらにはその奥には足湯と温泉卵の製造所があります。足湯にしては立派な施設ですが、閑散としていました。

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さて、お目当ての温泉は管理事務所の脇の道を進んだ奥にあります。内風呂はなく、露天風呂のみだそうです。

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入口に到着しました。木材がふんだんに使用されていて趣深い構えです。脱衣所の様子が丸見えですけどね。

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お~、これは手作り感に溢れた素敵な湯船ですねえ。B級感がそこはかとなく漂い、いい雰囲気だと思います。

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湯船には熱い源泉が常時コンコンと注がれます。木製湯口の変色が、泉質の良さを如実に物語っていました。

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分析表によれば、泉質はナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉。効能豊かな温泉に間違いありません。
私がちょっと面白いと思ったのは、温泉分析申請者が「茨城中央陸運事業協同組合」になっていたことです。

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なお、以前は湯船がもっと広かったのですが、現在は半分のサイズになっています。これはどうしたのでしょう?
湯船が大き過ぎると、湯の温度低下が激しいからでしょうか。これにより段差が生じ、不便極まりありません。

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手前側のかつて浴槽だった部分の壁には、湯が張られていた時に付いた湯面のラインがくっきり残っています。
片隅に置かれたタヌキの置物の土台にも湯面のラインが。何だかタヌキが寂しそうに見えてきてしまいました。

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またこんな馬のオブジェもありました。勇ましい姿なのですが、残酷にも前足がぽっきりと折れてしまっています。

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でも、湯船のサイズが小さくなった分、湯の鮮度はすこぶる良好!舐めれば鉄味がし、嗅げば金気臭がします。
誰もいなかったこともあり、心ゆくまで湯浴みを満喫しました。不忘の湯だけに、きっと忘れないと思います・・・