(第1話からの続きです)
485系R編成を使用する快速列車の糸魚川行きが、夜の帳が下り始めた新潟駅の8番線から出発しました。

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車内は満席。もともと新潟から沿線各地への帰宅に便利であることから、一般客にも人気の高い列車でした。
そこに惜別乗車の鉄道ファンが加わって、車内は熱気でムンムンしていました。デッキには立席の人もいます。

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列車が新津に着く頃にはもう外は真っ暗に。夏場ならば暮れなずむ越後平野の田園風景が楽しめるのですが。
せっかく窓側の特等席を確保しても、この先車窓を眺めることはほとんどできません。まあ、仕方ありませんね。

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この車両に改造工事が施されたのは平成11年のこと。しかし、ベースとなっている車両の製造は昭和49年!
一見、まだまだ十分走ってくれそうな気がするのですが、実際もうあちこちガタが来てしまっているのでしょう。
でも、昔の鉄道車両って頑丈ですよね。乗ってみると分かりますが、重厚な乗り心地は剛体車両ならではです。

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長岡に到着しました。自由席では乗客が結構入れ替わったようでしたが、グリーン席の乗客に変化はなし。
廃止目前の今、始発から終点まで乗り通そうというファンが乗っているのですから当然と言えば当然ですね。

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柏崎から柿崎付近では日本海の絶景が車窓に展開するのですが、闇夜でそれも楽しめずに直江津に到着。
隣のホームには、えちごトキめき鉄道のカラフルなラッピングトレインが停車していて賑やかな雰囲気でした。

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ここから先はえちごトキめき鉄道ひすいラインの線路に入ります。そのため運転士・車掌の交代が行われます。
なお、直江津~糸魚川間はグリーン券なしでグリーン席に乗車することができます。これはお得と言えますね。
第1話の記事7枚目の写真のグリーン券の券面が、「新潟→直江津」となっていたのはこのためなのでした。

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直江津~糸魚川間も日中の走行ならば日本海の風景を楽しめるのですが、この列車ではそれも望めません。
でもね、夜間走行ならではの楽しみもあるのです。それは終点糸魚川の直前に存在するデッドセクション。
直流から交流への電源切り替えが行われる間、常夜灯を除いて車内の照明が消えるのです。有名ですよね。

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いよいよ終点糸魚川に到着しました。新潟県内のみの運行ですが、その走行距離は約175キロメートルです。
これは東海道本線の東京~静岡にほぼ匹敵する距離ですから、結構乗り応えがある旅だと言えると思います。

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糸魚川駅では2番線に到着。1号車のドアの位置はこの辺りなのか・・・私はそのチェックを怠りませんでした。
(その意味は、第3話で明らかになります)

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もう少し余韻に浸っていたかったのですが、無情にも列車はすぐに直江津方面へと引き上げてしまいました。
この後側線へと移動し、翌朝の下り新潟行きの時間まで休息となります。私も今夜は糸魚川泊です・・・(続く)