(中編からの続きです)
真夏なら温めの野湯でもいいのですが、さすがに秋冬は体の芯までガツンとくる熱めの野湯が恋しくなります。
という訳で、私は湯の川をもう少しだけ遡ってみることにしたのでした。長靴を履き、ザブザブと進んでいきます。
やがて荒涼とした風景が見えてきました。いわゆる地獄地形です。地熱の影響で、植生が少なくなっています。
ふと足下に目をやると、川原の水面にグツグツと気泡が立っています。この辺りが源泉の湧出地点のようです。
温度を測定してみてビックリ。この表示、温度計を初期化したものではありません。実測88.8℃だったのです。
これ以上の前進は危険と判断し、入浴ポイントを見極めることにしました。しかし、浅くてなかなか決まりません。
あっ、ここはどうかな?並べられた岩が流れを堰き止め、ちょっとした湯船になっています。先人の遺産ですね。
正直な話、もう少し深さが欲しいところです。スコップを車に置いてきてしまったことを、私は少し後悔しました。
でも、温度は43.6℃と合格点。車まで引き返すのも面倒ですので、もうこのままで入ってしまおうと思います。
それにしても、このロケーションは本当にいいですね。紅葉が真っ盛りの時季にまた来ることができるといいな。
先人の功績に感謝しつつ、野趣に富んだ入浴タイムを満喫しました。明日からまた頑張れそうな気がします・・・
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