(前編からの続きです)
ホテル昭和の浴室にある冷凍室。これは冷凍食品の保管庫ではありません。人間が入るためのものなのです。

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浴室は床も壁もタイルですが、冷凍室は見ての通り、ピカピカのステンレス。見た目にも十分涼しげですよね。

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扉の脇の温度計を見て、私は仰天してしまいました。何と、マイナス40℃近くを示しているではありませんか。

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マイナス40℃ということは、濡れたタオルも一瞬でカチカチに凍るのでは?そこに全裸で入っても大丈夫なの?
冷凍室前に置かれたステップが、スリリングな気持ちを高めるのに一役買っているような気がしてしまいました。

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意を決して中へ。そこには、これまたステンレス製の椅子が二脚、かなり密接した状態で並んでいました。
閉所恐怖症気味の私にとっては、ちょっと息苦しくなりそうな空間です。でもね、ひんやりしていて気持ちいい!
実際マイナス40℃なのかどうかはかなり疑わしかったですが、思っていたよりも快適で気に入ってしまいました。

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それにしても、やはりこのホテル昭和は素晴らしいです。カランからもフレッシュな温泉が勢いよく出てきます。

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そして、泉質も素晴らしいのですよ。ほら、分かりますか?ジャグジー装置なんかないのに気泡が泳いでいます。
そう、炭酸泉で泡付きがいいんです。マニアが高く評価しているのは冷凍室ではなく、泡付きのよさなのでした。

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大浴槽は高温の源泉と冷泉のブレンドになっていて、常時もの凄い量が投入されています。これは実に豪快。

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いや~、この大浴槽を独占できるなんて本当に贅沢ですね。温めですから、いつまでも浸かっていたくなります。

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でも、私が一番楽しみにしていたのは浴室の中央にある小浴槽です。何てったって加水なしの源泉ですからね。
そこから溢れ出した湯で床が大変なことになっています。タイルの変色が泉質の良さを十分裏付けていました。

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この小浴槽にも常時大量の源泉が投入されています。湯船が小さい分、鮮度は極上ということになりますよね。

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浴室内のレトロな案内板によれば、泉質は単純温泉だそうです。その続きの「低強性」って一体どういう意味?

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こちらは浴室の外に掲げられていた分析表です。山梨県ではこういう表彰状みたいな分析表が多いようです。
源泉名は「カアナパリ」なんですね。なお、浴室内の「低強性」は「低張性」の誤記ということが分かりました(笑)

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うわ~、熱くて超気持ちいい。私はこれが一番気に入りました。湯が豪快に溢れ出すのも見ていて楽しいですし。
しばらくじっと浸かっていると、自分の体にまとわりついていた泡が次々はじけ、パチパチと音を立て始めました。
それはまるで、私が子どもの頃に流行った「ドンパッチ」というキャンディーを、口の中に入れた時のようでした。
時間があるのなら、小浴槽→冷凍室→小浴槽→冷凍室・・・の無限ループを何度でも楽しんでしまいそうです。
いろいろな意味で昭和を心から満喫できたホテル昭和。平成最後の夏をホテル昭和で過ごすのもいとをかし・・・

【追記】今回は先輩とのオフ会でこちらに宿泊いたしました。先輩、楽しい一夜をどうもありがとうございました。