秋田県大仙市界隈の湯めぐりをしていて、やっぱり激渋なB級温泉っていいなよあっていう思いを新たにした私。
次にやって来たのは、旧南外村にある「神湯館」です。この温泉も知名度はかなり低いのではないでしょうか。
私はまず、この看板に心を奪われてしまいました。渋いですよね。いつか自炊で湯治してみたいと思いました。
建物もまた激渋。初めての訪問なのに、何だか懐かしく感じてしまいます。ひっそりとしているけど大丈夫かな?
少し不安もあったのですが、玄関に「営業中」の看板を見つけ安堵しました。なかなか立派な構えですよね。
さりげなく取り付けられたしめ縄もいいのですが、私が興味を覚えたのは柱です。黒いタイルが渋いですねえ。
入浴料はたったの150円。つくづく大仙市の人々が羨ましいと思ってしまいました。ところで案内板にご注目を。
「加熱しています」と書かれているのです。入浴料がヒートアップ、つまり高騰しているということ?(←違うだろ)
館内もまた古き良き昭和の世界がそのまま残されています。浴室へ向かう私のハートも俄然ヒートアップです。
脱衣所はかなり狭く、休憩できる感じではありません。文字どおり、脱衣のみを行う場所ということになります。
ここで気になることが。入浴時間は午後3時から午後8時と掲示されています。宿泊客はどうなるのでしょうか。
もしかしたら今は日帰り専門なのかもしれません。そして、ここにも「加熱しています」という例の文字が。う~む。
午後3時から午後8時までの間は加熱しています、とも解釈できます。まあ、あまり深く考えないようにしましょう。
浴室は素っ気ないと言ってしまえばそれまでですが、家族風呂のような雰囲気で、もちろん私は気に入りました。
洗い場にはシャワーもありません。昔ながらの湯治場という風情が感じられますね。タイルもまたいい感じです。
石鹸もまた泣かせます。子どもの頃、学校の水飲み場で網に入れられてぶら下がっていた、懐かしい石鹸です。
湯口も全く飾り気がなく、かえって清々しささえ感じます。でもね、温泉成分がびっしりと付着。泉質は良好です。
分析表によれば、源泉名は「神ノ湯温泉3号井」で、泉質は塩化物泉。舐めれば確かに塩気が感じられました。
ところで源泉温度が43.2℃なら、加熱しなくてもそのまま利用できそうですが。冬は加熱が必要でしょうけど。
加水や循環装置の利用もなく、入浴剤も使用していないとのことですから、湯の使い方は上出来だと思います。
まあ、激熱な温泉が好きな私としては夏場の加熱も大歓迎。終始独占で、のんびりと湯浴みを楽しみました。
こういう激渋な温泉には、健在のうちに全部入っておきたい。私の思いも加熱(過熱)していったのでした・・・
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