静岡県の温泉地に整備された遊歩道を歩いていた時のことです。猛暑日ということもあり、人影はまばらでした。

夕暮れに浴衣姿で下駄をカランコロン鳴らしながらこの道を歩けば気分がいいだろうな、なんて思っていたら・・・

あっ、何これ?そう、私が思わず小躍りしてしまいそうな、それはそれは素敵な光景がそこにはあったのです。

これは間違いなく源泉井戸ですね。この井戸が、人の手によってしっかり管理されていることは自明でした。

というのも、ここはどうやら温泉スタンドみたいなのです。荷台にタンクを積んだ車が何回か出入りしていました。

このホースで給湯するようです。なお、ここに現金の投入口はありません。契約者のみ使用できる仕組みです。

その余り湯をこうやって垂れ流しているんですね。遊歩道の脇なのですから、足湯でも整備すればいいのに。

しかし源泉の温度は54.5℃と激熱!これでは手湯も足湯も到底無理ですね。結局オブジェにしかなりません。
でも、当然私はこの温泉に入ってみたくなったのでした。ただし、ここでのたらい入浴はさすがに困難かなあ。

そこで周囲をしばらく探索してみると、源泉地から少し離れた所に、たらいを置けそうなポイントを見つけました。
オブジェの流し台から溢れ出した湯が、坂を流れ下る途中の場所です。湯の温度もわずかに下がっていました。

という訳で、意気揚々とたらいをセット。この光景を見ただけで、私はまたまた小躍りしてしまいそうになりました。

持参した塩ビパイプ&エルボで湯の投入を開始。手で押さえなくてもいいように、パイプを三脚で固定しました。

さあ、たらいが湯でいっぱいになりましたよ。でもさすがに50℃オーバーは厳しいので、しばらく放置することに。

その結果、やっと50℃を下回りました。これ以上時間を浪費することはできません。もう入ってしまいましょう。

猛暑日に敢えて熱めの温泉。これはこれでなかなか気持ちいいものなんですよね。体がシャキッとしますし。
静岡って本当にこういう遊び場が多いんですね。もう私は踊らされっぱなしです。悲しきたらいの踊り子・・・
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